小規模事業者のためのSEO入門|検索から見つけてもらうまでの全体像

ホームページは作ったのに、検索してもなかなか自分のお店やサービスが出てこない。
そんな経験はありませんか?
「SEO」という言葉はよく聞くけれど、何から手を付ければいいのか分からない、という方はとても多いです。
そのまま情報だけを集めていくと、「タイトルに検索されそうな言葉を入れる」「毎日ブログを書く」といった断片的なテクニックばかりが手元にたまっていきます。
一つひとつは間違っていなくても、それが全体のどこに効く作業なのか分からないままだと、続けるのがつらくなってしまいますよね。
でも、SEOのすべてを覚える必要はありません。
先に全体の地図を持っておけば、「今の自分の場合は、どこから直せばよさそうか」を自分で選べるようになります。
この記事では、小規模事業者・個人事業主の方に向けて、検索から見つけてもらうまでの流れを5つの分野に分けて説明します。
この記事で見ていく5つの分野はこちらです⇩
見ていく分野 | 主な内容 |
|---|---|
SEOの目的 | 検索する人と、自分のサービスをつなぐという考え方 |
検索の流れ | ページが見つかり、登録され、検索語と照合されるまで |
3つの土台 | 読者に合う内容、分かりやすいサイト構造、検索エンジンが扱える技術状態 |
ページ設計 | 顧客の悩みを検索語に置き換え、どのページで答えるかを決める |
計測と改善 | 公開後に数字を確認し、小さく直していく流れ |
専門用語も出てきますが、その都度、普段の言葉で言い換えながら進みます。
できること、できないことも含めて、順番に見ていきましょう。
1. SEOは「検索する人と情報をつなぐ」取り組み

SEOのゴールは、順位という数字そのものではありません。
その情報を必要としている人が、自分に合ったページへたどり着いて、「問い合わせる」「来店する」「資料を読む」といった次の行動を選べる状態を作ることです。
SEOは「検索エンジン最適化」の略で、検索エンジンにページの内容を理解してもらいやすくする取り組みを指します。
Googleの検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイドでも、SEOは検索エンジンにコンテンツを理解させることで、ユーザーがサイトを見つけてアクセスすべきかどうかを判断できるようにするもの、と説明されています。
つまり、SEOには読み手が2種類います。
- 検索する人:
悩みや目的があって検索し、役に立ちそうなページを自分で選ぶ人 - 検索エンジン:
ページの内容を読み取り、検索語に合う候補として扱う仕組み
どちらか一方だけを向いた作業は、あまり長続きしません。
検索エンジンだけを意識して同じ言葉を詰め込んだページは、読んだ人がすぐ離れてしまいます。
反対に、内容がとても良くても、検索エンジンが中身を読み取れない状態なら、候補として扱われません。
SEOは順位を買う作業ではなく、検索した人が必要な情報へたどり着ける状態を整える作業です。
ここで、先にお伝えしておきたいことがあります。
同じスターターガイドには、「残念ながら、Google でのランキングがトップになるような秘訣はありません」と明記されています。
順位やアクセス数、売上を確約するような説明を見かけたら、いったん慎重になってください。
反映までにかかる時間についても、同ガイドは、数時間で反映される変更もあれば数か月かかる変更もあり、一般的には数週間待ってから結果を確認することをすすめています。
直した翌日に変化がなくても、失敗ではありません。
少し気長に構えるくらいが、ちょうどよいですよ!
2. 検索に表示されるまでの流れ

自分のページが検索結果に出るまでには、大きく3つの段階があります。
GoogleのGoogle の検索エンジンの仕組み、検索結果と掲載順位についてでは、次の3つのステージとして説明されています。
- クロール:
クローラーと呼ばれる自動プログラムがページを訪れ、テキストや画像などを取得する - インデックス登録:
取得したページの内容を解析し、Googleのインデックス(大規模なデータベース)へ保存する - 検索結果の表示:
ユーザーが検索したとき、その検索語句に関連する情報を返す
この3段階を知っておくと、うまくいかないときに「どこで止まっているのか」を切り分けられるようになります。
そもそもページを見に来てもらえていないのか、見に来てはいるけれど登録されていないのか、登録はされているけれど検索語と結び付いていないのかで、次にやることが変わるからです。
同じ資料では、Google 検索の基本事項に準拠していても、ページがクロールされてインデックスに登録され、検索結果に表示される保証はないと明記されています。
「公開したのに出てこない」と焦る前に、まずは自分のページがどの段階にいるのかを確かめてみましょう。
ページはどうやって見つけてもらうのか
Googleは主に、すでに知っているページからリンクをたどることで、新しいページを見つけています。
もう一つの方法が、サイトマップの送信です。
サイトマップとは、サイト内の重要なURLをまとめたファイルのことで、多くのホームページ作成サービスやWordPressでは自動で作られます。
つまり、どこからもリンクされておらず、サイトマップにも載っていないページは、そもそも見つけてもらいにくい状態だということです。
新しいページを作ったら、メニューや関連するページからリンクをつないでおきましょう。
SEOの意味と仕組みを、もう少しゆっくり確かめたい方は、「SEOとは?初心者向けに仕組みと最初にやることをやさしく解説」から読むのもおすすめです。
3. SEOを支える3つの土台

細かなテクニックを覚える前に、SEOは大きく3つの土台で支えられていると考えると整理しやすくなります。
- 内容:
検索した人の悩みに、実際に答えている情報があるか - 構造:
サイト内が分かりやすく整理され、目的のページまで迷わず移動できるか - 技術:
検索エンジンがページへアクセスでき、内容を読み取れる状態か
この3つは、どれか一つだけを頑張っても効きにくいところです。
順番に見ていきましょう。
読者に合う内容があるか
いちばん土台になるのは、やはり内容です。
Googleの有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成では、検索エンジンでの掲載順位を上げることを主な目的にしたコンテンツではなく、ユーザーのために作られたコンテンツを評価する、という考え方が示されています。
とはいえ、これは「立派な文章を書きましょう」という話ではありません。
小規模事業者の方が普段から持っている、次のような情報こそ強い材料になります。
- 実際によく受ける質問と、その答え
- 料金の考え方や、追加費用が発生する条件
- 対応できる地域と、対応できない範囲
- 依頼から完了までの流れと、かかる期間
- お客さまがつまずきやすい点と、その避け方
どれも、現場にいる人でないと書けない内容ですよね。
「うまい文章を書く」より、「いつも口頭で説明していることを、そのままページに書く」ほうが近道になることが多いです。
分かりやすいサイト構造か
次は、ページの並べ方とつなぎ方です。
スターターガイドでも、サイトの構築時や改装時には論理的に整理することがすすめられています。
ページ同士の関係を、検索エンジンも人も把握しやすくなるからです。
リンクの張り方も、この土台に含まれます。
Googleのリンクに関するベスト プラクティスでは、リンクがページの関連性の判断や新しいページの発見に使われること、リンクとして表示される文字(アンカーテキスト)がリンク先の内容を伝えることが説明されています。
ですから、「こちら」「詳しくはこちら」だけのリンクより、「料金と対応範囲を見る」のように内容が分かる文字にするほうが親切です。
検索エンジンが扱える状態か
3つ目は技術面ですが、ここは自分でコードを触る必要はありません。
見落とされやすいのは、次のような状態です。
- 制作中に設定した「検索結果に出さない」設定が、公開後も残っている
- ログインしないと見られない場所にページが置かれている
- ページの表示に必要なファイルが、検索エンジンから読めない設定になっている
スターターガイドでも、CSSやJavaScriptのようなサイトの重要な構成要素が隠されていると、Googleがページの内容を把握できないと説明されています。
聞き慣れない言葉が並びますが、意味をすべて覚える必要はありません。
制作会社や管理をお願いしている方がいるなら、「公開したページに、検索結果へ出さない設定が残っていませんか」と一言聞いてみてください。
この一言だけでも、大きな見落としを防げます!
4. キーワードから記事とページを設計する

ここでいちばん大事なのは、キーワードを「自分が思いつく言葉」ではなく「お客さまが実際に使う言葉」から集めることです。
事業者側は専門用語に慣れているため、お客さまが検索窓に入れる言葉とずれてしまいがちです。
たとえば、こちらが「小規模修繕」と呼んでいるものを、お客さまは「ちょっとした 直し 頼みたい」と探しているかもしれません。
集め方は、次の3ステップで進めると迷いにくくなります。
- 実際に受けた質問、相談、見積り時の会話を、お客さまの言い方のまま書き出す
- それを「検索窓に入れるとしたら、どう打つか」の形へ置き換える
- その言葉に、サイト内のどのページで答えるかを決める
3番目の「どのページで答えるか」を決めておくのが、設計の中心です。
ページの種類ごとに役割を分けると、こんなイメージになります。
ページの種類 | 主な役割 | 想定する検索語の例 |
|---|---|---|
サービス・商品ページ | 依頼を検討している人が、内容・料金・条件を確認する | 「地域名 サービス名 料金」 |
カテゴリの基礎記事 | 全体像を知りたい人が、地図を手に入れる | 「SEO 入門」「SEO とは」 |
個別のお悩み記事 | 具体的な困りごとを一つ解決する | 「ページ インデックスされない」 |
1つのページで扱うテーマは、1つに絞りましょう。
似た内容のページをいくつも作ると、読者もどれを読めばよいか迷いますし、検索エンジンも同じ内容として扱い、検索結果へ出すURLを1つだけ選ぶことがあります。
決めたテーマは、ページタイトルにも反映してください。
ページタイトルの考え方は、Google 検索におけるタイトルリンクの公式資料で確認できます。
各ページに内容が分かる簡潔なタイトルを付けること、全ページで同じ定型文を繰り返さないことが基本です。
5. 公開後は計測して改善する

SEOは、公開した時点で終わりではありません。
むしろ、公開してからが本番です。
数字を見るとなると、少し身構えてしまいますよね。
でも、たくさんの数字を毎日見る必要はありません。
まずはGoogle Search Consoleという無料のツールを一つ用意すれば十分です。
Search Console の概要によると、Search Consoleは、Google検索結果でのサイトの掲載順位を監視、管理、改善するのに役立つGoogleの無料サービスです。
その中でよく使うのが、検索パフォーマンス レポートです。
検索パフォーマンス レポート(検索結果): 概要と基本設定では、クリック数、表示回数、クリック率、掲載順位などの指標を、検索語句やページごとに確認できると説明されています。
数字の見方に迷ったら、次の順番で眺めてみてください。
- 大事なページが、そもそも検索結果に表示されているか
- どんな検索語で表示されているか(想定と合っているか)
- 表示回数はあるのに、クリックが少ないページはないか
- 表示回数そのものが少ないページはないか
3番目に当てはまるページは、内容よりもページタイトルや説明文が検索した人の期待と合っていない可能性があります。
4番目なら、狙った検索語と内容がずれているか、判断に必要な情報が足りていないことが多いです。
改善は一度に全部やらず、1回につき1〜2か所にしておくと、何が効いたのかが分かりやすくなります。
直したあとは、少し時間を置いてから確認しましょう。
スターターガイドでも、一般的には数週間待ってから検索結果への影響を確認することがすすめられています。
なお、数字が動かない時期があっても、やり方が間違っているとは限りません。
季節や競合の状況でも変わりますから、1回の上下だけで判断しすぎないでください。
まとめ

最後に、SEOの全体像をもう一度振り返ります。
- SEOの目的は順位そのものではなく、必要な人が合ったページへたどり着き、次の行動を選べる状態を作ること
- 検索結果に出るまでには、クロール、インデックス登録、検索結果の表示という3つの段階がある
- どの段階も保証されているわけではないので、うまくいかないときは段階を切り分けて考える
- 支える土台は、読者に合う内容、分かりやすいサイト構造、検索エンジンが扱える技術状態の3つ
- キーワードは自分の言葉ではなく、お客さまが使う言葉から集め、どのページで答えるかを決める
- 公開後はSearch Consoleで表示回数やクリックを確認し、1回につき1〜2か所ずつ小さく直していく
全部を今日やる必要はありません。
まず一つだけやるなら、いちばん見てほしいページを1つ選び、「お客さまなら、どんな言葉で検索するかな」と考えて書き出してみましょう!
そこが、あなたのSEOの出発点になります。
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