GeminiにPDFを読ませて要約する方法
この記事は約10分で読めます
ざっくり言うと
共有ドライブに入っている規程のPDF。開いた瞬間にページ数を見て、そっと閉じたくなりますよね。
そんなときは、Geminiの入力欄にPDFを渡して「3行で要約して」と頼んでみてください。全部読まなくても、何が書いてある資料なのかがつかめます。
Geminiには近道もあります。ドライブに置いたPDFなら、入力欄で「@」を打ってファイル名を選ぶだけ。手元にダウンロードしてから添付し直す手間がいりません。
イメージ
正確には
Googleアカウントでログインして使うGemini Appsでは、PDFをはじめいろいろなファイルをアップロードできます。中身を読み取ったうえで、要約したり、質問に答えたりしてくれます。
PDFの渡し方は2通り
手元のパソコンから添付する方法と、Googleドライブに置いたPDFを呼び出す方法があります。
- パソコンから添付する
入力欄のそばにあるプラス(+)やクリップのマークを押し、「ファイルをアップロード」系のメニューからPDFを選ぶ - ドライブから呼び出す
入力欄で「@」を打ち、出てきた一覧からファイル名を選ぶ
どちらの方法でも、渡し終えると入力欄にサムネイルやファイル名が出ます。そのまま「このPDFを3行で要約して」と打って送信してください。
ボタンのデザインや配置は、更新で変わることがあります。見当たらないときは、入力欄の近くを上下左右に探してみてください。
ドライブのPDFは「@」でそのまま渡せる
社内の共有ドライブに規程や約款のPDFが置いてある人には、こちらが速いです。ダウンロードもアップロードもいりません。
入力欄で「@」を打つと、つながっているGoogleのアプリが一覧で出ます。2026年7月29日時点で名指しできるのは、Gmail、Googleドキュメント、Googleドライブ、Googleカレンダー、Google ToDoリスト、Google Keepの6つです。
はじめて使うときは、先に接続の設定がいります。
- ドライブとGeminiに、同じGoogleアカウントでログインする
- 設定で「アクティビティの保存(Keep Activity)」をオンにする
- 設定でドライブとの連携をオンにする
まだ接続していないときにファイル添付を試すと、接続を確認する画面が出ます。手順のくわしい説明は、Gemini Appsヘルプ「Google WorkspaceアプリをGemini Appsに接続する」にあります。
なお仕事用・学校用のアカウントでは、管理者が有効にしていないと使えません。設定が見当たらないときは、社内のシステム担当者に聞いてみてください。
この呼び出し方には「アクティビティの保存」が必要です。オフのまま使いたい人は、パソコンからの添付を選びましょう。
ドライブ連携で気をつけること
ドライブとつないでも、次の3つは頭に入れておいてください。
- ファイルの中に貼られた画像や、ドキュメントに付いたコメントは読み取れない
- フォルダごと渡しても、中のファイルが多いときは全部を答えに使うとはかぎらない
- Geminiの側から、ドライブのファイルを新しく作ったり消したりはできない
とくに3つ目は勘違いしやすいところです。Geminiに頼めるのは、あくまで読んでまとめることまでだと考えてください。
一度に渡せる数と大きさの上限(2026年7月29日時点)
1回の指示に複数のPDFを添付できますが、件数と容量には上限があります。
- 添付できるのは1回の指示につき最大10ファイル(利用状況によって、さらに制限がかかる場合あり)
- 1ファイルの容量は、動画以外なら最大100MB
対応している形式や、無料プランと有料プランの差は、時期によって変わります。「PDFが添付できない」「サイズが大きすぎると言われた」というときは、記事の最後の「参考ソース」の公式ヘルプで最新の条件を確かめてください。
仕事の重要書類で使う前に、短いテスト用のPDFで一度動かしておくと安心です。
3行 → 箇条書き → やさしく、の順に聞いていく
1回目の要約は、全体像をつかむためのものです。そこから角度を変えて聞き直すと、ほしい形にどんどん近づきます。おすすめは次の順番です。
- 「3行で要約して」で、まずざっくりつかむ
- 「重要な点を箇条書きで5個」で、要点を並べてもらう
- 「専門用語なしで書き直して」で、分かりにくいところをほぐす
Google Workspace公式のプロンプトガイドでも、基本のコツはこう紹介されています。具体的に頼むこと、必要な文脈を添えること、うまくいかなければ何度も指示し直すこと(※原文ではiterate)です。
同じチャットの中なら、Geminiはさっき渡したPDFを覚えています。貼り直さずに、そのまま続きを聞けます。
慣れてきたら、こんな聞き方も足してみてください。
- 「結論だけ先に教えて」(時間がないとき)
- 「○ページの△△について、もう少し詳しく」(要約で気になった箇所があるとき)
- 「この資料に書かれていない点があれば指摘して」(自分の作った文書を点検したいとき)
PDFが束になったら、Gemini Notebookへ
1本のPDFを読み解くだけなら、ここまでの方法で足ります。困るのは、資料が何本もあるときです。
たとえば就業規則、育児介護休業規程、賃金規程の3本を並べて、同じ言葉が違う意味で使われていないかを調べたいとします。こういう横断の読み方は、同じGoogle製のGemini Notebook(旧NotebookLM)のほうが向いています。
公式ヘルプの説明をもとに整理すると、次の場合はGemini Notebookが向いています。
- 自分の資料に絞って質問したい
- 引用元(どのページから持ってきたか)を確認したい
- 複数の資料を横断してまとめたい
- ポッドキャスト風の音声要約(Audio Overview)を作りたい
Gemini Notebookの標準チャットは、読み込ませた資料を根拠にして答え、回答に付いた引用から元の資料のどこに書いてあったかをたどれます。移動中に耳で聞きたいときは、その資料から音声要約を作れます。
試すときは、Gemini Notebookの公式製品ページからアプリを開いてください。新しいノートブックを作り、「ソースを追加 / Add source」からPDFをアップロードすれば準備は完了です。
迷ったら、こう覚えておきましょう。1本のPDFを今すぐ読みたいならGemini、束になった資料を引用付きで読みたいならGemini Notebookです。
注意点
機密や個人情報が入ったPDFは、渡す前に立ち止まる
仕事のPDFに進む前は、2つだけ確かめましょう。
- そのPDFに機密情報や個人情報が入っていないか
- 勤務先にAIの利用ルールがあるか(あれば従う)
共有ドライブに置いてあるからといって、渡してよい書類とはかぎりません。「@」で呼び出すときも、1ファイルずつ中身を見てから決めてください。
不安が残るなら、機密の部分を元のデータから削除した別ファイルを作りましょう。削除後の内容と、文書プロパティ(ファイルに埋め込まれた情報)もあわせて確認してから、アップロードしてください。見た目だけを黒い図形で覆う方法では、元の文字が残る場合があります。
判断に使う数字は、原文で確かめる
やってみよう
3行の要約から、もう一歩踏み込む
要約を読んで気になった箇所は、続けて聞いてください。
重要な点を箇条書きで5個に絞って。
このPDFの中で、期限や日付に関する記述だけ抜き出して。
このPDFの内容を、保険にくわしくない人向けに書き直して。
同じPDFに、何度でも違う角度から聞けます。ここがいちばん気持ちのいいところです!
締めに
分厚いPDFを1ページ目から読み進めるのは、いったんやめてみましょう。先にGeminiへ渡して要点を聞き、引っかかったところだけ原文を開く。この順番にするだけで、資料に取られる時間はぐっと減ります。
手はじめに、社外に出ても差し支えのない資料を1本選んで、「@」から呼び出してみてください。うまくいったら、次は資料が束になったときにGemini Notebookを試す番です。
よくある質問
- Q. GeminiにPDFを渡すには、いちどダウンロードしないといけませんか?
- A. ドライブに置いたPDFなら、入力欄で「@」を打ってファイル名を選ぶだけです。同じアカウントでログインし、アクティビティの保存とドライブ連携をオンにしておきます。オフのまま使うなら、パソコンから添付します。
- Q. Geminiの要約に出てきた金額や日付は、そのまま信じてよいですか?
- A. 判断に使う数字は原文で確かめてください。長い資料を短くまとめる過程で、大事な数字や条件が抜け落ちることがあります。保険金が出る条件や負担する金額は、該当ページを開いて見ます。
- Q. 契約書や顧客名簿のPDFを、Geminiに渡してもよいですか?
- A. 渡す前に一度立ち止まってください。社外に出していない見積書、お客さまの名簿、口座番号の載った書類が当てはまります。黒い図形で覆うだけでは元の文字が残る場合があるので、消したファイルを別に作ります。
- Q. 資料が何本もあるときも、Geminiで読み比べられますか?
- A. 束になった資料は、Gemini Notebookのほうが向いています。読み込ませた資料を根拠に答え、回答に付いた引用から元の箇所へたどれます。1本を今すぐ読みたいときはGeminiです。
公開: 更新: ✓ 公式情報と照合:
参考ソース
- Gemini Apps Help - Upload files to Gemini Apps(公式情報)
- Gemini Apps Privacy Hub(公式情報)
- Gemini Apps Help - Use Gemini Apps with a work or school Google Account(公式情報)
- Gemini Apps Help - Learn about responses from Gemini Apps(公式情報)
- Google Workspace Learning Center - Tips to write prompts for Gemini(公式情報)
- Gemini Apps ヘルプ - Google Workspace アプリを Gemini Apps に接続する(公式情報)
- Gemini Apps ヘルプ - Google AI のサブスクリプション プランに応じた Gemini アプリの使用量上限とアップグレード(公式情報)
- Google Workspace - Gemini Notebook(公式情報)
- Gemini Notebook Help - Use chat in Gemini Notebook(公式情報)
- Google公式 - Gemini(公式情報)
この教科書は無料で全文公開しています。仕事で使えるところまで進みたい方は、実習と資料がそろった生徒プランをどうぞ。
あわせて読みたい
- Grok | 便利な機能・小ワザ約9分
GrokにPDFを読ませて要約する方法
GrokにPDFを添付して「3行で要約して」と頼むだけで、長い資料の要点がつかめます。添付の手順と聞き方、内容がいまも有効かをWebとXの検索で確かめる読み方、機密書類の注意点まで解説します。内容を見る - ChatGPT | 便利な機能・小ワザ約9分
ChatGPTにPDFを読ませて要約する方法
ChatGPTにPDFを添付して、議事録や提案書を3行で要約する手順をまとめました。頼み方の型に加えて、料金表PDFの数字をAdvanced Data Analysisで集計・グラフ化するところまで解説します。内容を見る - AI基礎 | 使う前に知っておくこと約6分
情報漏洩のリスクと対策
AIに打ち込んだ文章は、インターネットを通って運営会社のサーバーへ届きます。情報が外に出る3つの経路、入れてよい情報と入れない情報の線引き、今日からできる5つの対策を、公的機関と各社の公式情報をもとに超訳します。内容を見る - AI基礎 | 用語集約6分
OCR(文字認識)
OCR(光学的文字認識)とは、紙の書類・レシート・PDFなどの画像に写った文字を、検索もコピペもできるテキストデータに変える技術です。得意なこと、苦手なこと、今日すぐ試す方法をやさしく説明します。内容を見る