商品ページのCVRを改善するには?購入前の迷いを減らす見直し方

商品ページは見られているのに購入が増えないと、「購入ボタンの色を変えた方がよいのかな」と考えたくなりますよね。
けれど、お客様が購入をやめる理由は人によって違います。
商品への疑問、送料の高さ、色やサイズの選びにくさ、入力途中のエラーなど、止まる場所はさまざまです。
原因を確かめないままあちこち変えてしまうと、どの変更が効いたのか分からなくなります。
CVRは、ページを見た人のうち購入まで進んだ人の割合です。
直した結果を確かめるときに大切な数値になります。
ただ、数値を見るだけでは、お客様がどこで止まったのかまでは分かりません。
この記事では、CVRの基本、データの分け方、購入前の疑問と操作の見直し、改善記録の残し方という順番で説明します。
1. CVRは何を表す数値か

CVRを見る前に、その数値が何を何で割ったものなのかを確認しましょう。
CVRは「コンバージョン率」の略です。
コンバージョンとは、サイトで目標に決めた行動のことで、ネットショップならたいてい購入を指します。
ただし、割り算のもとになる分母は、使う計測ツールの画面によって変わります。
分母に使われるのは、セッションの数、訪問した人の数、商品ページが表示された回数などです。
セッションとは、サイトを訪れてから離れるまでの一区切りのことです。
自分が見ている画面が何を分母にしているのか、必ず確かめてください。
計算の基本は、次の式です。
CVR(%)= コンバージョン数 ÷ 比較に使う訪問数など × 100
たとえば、同じ条件で数えた500回の訪問に対して購入が10件あったなら、CVRは2%です。
ここで大切なのは、2%という数字だけを見て良し悪しを決めないことです。
CVRは、次のような条件によって変わります。
- 商品の価格帯
- 購入を決めるまでにかかる時間
- お客様がどこから来たか
- リピーターがどれくらい含まれるか
条件をそろえないまま、同じショップの中の数値どうしを比べても、良くなったのかどうかは分かりません。
そろえるのは、期間、対象ページ、分母、購入完了の数え方の4つです。
計測のしかたそのものも、一度確認しておくと安心です。
お客様が購入完了ページを再読み込みした分や、自分で行ったテスト注文が二重に数えられていないか見てみましょう。
CVRは、売上そのものを表す数値ではありません。
売上を考えるときは、訪問数、購入件数、注文ごとの平均金額、返品やキャンセルの数も、それぞれ分けて確認しましょう。
2. 数値を商品・流入元・端末で分ける

全体のCVRだけを見るのではなく、条件ごとに分けて、差が大きい場所を探しましょう。
全体では変化が小さく見えても、特定の商品だけ、あるいはスマートフォンからの訪問だけで数値が大きく落ちていることがあるためです。
最初から細かく分けすぎず、次の順番で見ていくと整理しやすくなります。
- 商品・カテゴリ
一部の商品だけCVRが低いのか、ショップ全体で低いのか - 流入元
検索、広告、SNS、メールなど、お客様がどこから来たかで目的が違わないか - 端末
スマートフォンとパソコンで、表示や操作のしやすさに差がないか - 訪問者の種類
初めて訪れた人と、以前も来たことがある人で動きが違わないか - 期間
比べる期間どうしで、在庫、価格、キャンペーン、季節の条件がそろっているか
たとえば、パソコンでは購入されているのに、スマートフォンだけCVRが低いとします。
その場合は、説明の内容よりも先に、ボタンの押しやすさ、選択肢の選びやすさ、入力のしやすさを確認しましょう。
検索から来た人は購入しているのに、広告から来た人だけがすぐ離れることもあります。
そのときは、広告で伝えた内容と、商品ページに書いてある内容が食い違っていないか見直しましょう。
訪問数が少ない区分は、わずかな購入数の違いで割合が大きく動きます。短い期間の上下だけで結論を出さず、件数と実際のページもあわせて確認しましょう。
データを細かく見るのは、誰が買ったのかを特定するためではありません。
ページを改善するために必要な範囲で、お客様全体の傾向をつかむことが目的です。
差が見つかったら、実際のページへ戻りましょう。
「この人たちは、どの情報や操作で迷ったのだろう」という目で見直すと、直す場所を絞り込めます。
3. 購入前の疑問を減らす

CVRを改善する基本は、お客様が購入を決めるときに浮かぶ疑問へ、ページの中で答えておくことです。
お客様は、商品の魅力だけでなく、「自分に合うか」「買って失敗しないか」も確かめています。
お客様が購入前によく確かめるのは、次のような情報です。
- サイズ、重さ、容量、素材
- 色や種類ごとの違い
- 使い方、設置のしかた、手入れのしかた
- 向いている人と、向かない使い方
- 箱の中身、付属品、別に買いそろえる必要があるもの
- 送料、発送までの日数の目安、返品・交換の条件
問い合わせやレビューで同じ質問が繰り返し出てくるなら、その点を商品ページで答えきれていない可能性が高いです。
答えは、ページの最後にまとめるだけでは読まれません。
サイズの説明は仕様のすぐそば、送料は価格や購入ボタンのそばというように、お客様が判断する場所の近くへ置きましょう。
説明を増やす前に、実際に届いた問い合わせ、接客で聞かれること、購入後に起きた行き違いを見返しましょう。書き足すべき情報を絞り込めます。
とはいえ、すべての質問に長い文章で答える必要はありません。
冒頭では、商品の価値を短く伝えましょう。
詳しい仕様は表や箇条書きにまとめ、補足が必要な内容は「よくある質問」へ分けると読みやすくなります。
4. 購入ボタンまでの迷いを減らす

商品を欲しいと思ったお客様が、次に何をすればよいか迷わない状態に整えましょう。
購入ボタンを目立たせるだけでは、色やサイズの選びにくさは残ります。
在庫があるのか分からない、合計金額がいくらになるのか読み取れないといった迷いも同じです。
実際の商品ページをスマートフォンで開き、次の項目を確認してみましょう。
- 画面を拡大しなくても、商品名、価格、在庫状況を読み取れる
- 色、サイズ、数量など、選ばないと購入できない項目がすぐ分かる
- 選べない組み合わせや在庫切れがあるとき、その理由が画面に出る
- 購入ボタンを押したあと、カートへ入ったことが分かる
- エラーが出たとき、どの項目をどう直せばよいか文章で分かる
- 戻る操作をしても、必要以上に選択や入力が消えない
- 送料、到着の目安、返品条件へ、購入前にたどり着ける
試すときは、いつも自分が選ぶ商品だけで終わらせないようにしましょう。
在庫切れの商品、色や種類が多い商品、取り寄せなどの条件が付く商品でも操作してみましょう。
自分は正しい操作の手順を知っているので、初めての人がつまずく場所を見落としがちです。
できれば、ショップを知らない人に一度操作してもらいましょう。
横から説明は加えず、その人が止まった場所だけを記録しましょう。
購入ボタンの色や文言を考えるのは、必要な情報がそろっているか、操作でつまずく場所がないかを確認したあとで十分です。
表示やリンク、入力フォームを自分で確かめる手順は、「Webサイトのリリース前テスト入門|表示・リンク・フォームを確認する手順」で紹介しています。
5. 一度に全部変えず記録する

改善は、一度に一つずつ、仮説を確かめる形で進めましょう。
仮説とは、お客様が止まっている理由の予想のことです。
説明、画像、価格、広告をまとめて変えてしまうと、数値が動いてもどれが理由なのか判断できなくなります。
記録は、次の5項目をそろえれば始められます。
| 記録する項目 | 記入例 |
|---|---|
| 気づいた問題 | スマホでサイズ表が見つけにくい |
| 仮説 | サイズが合うか不安で、購入の直前に止まっている |
| 変更内容 | サイズの選択欄のすぐ下に、サイズ表への案内を追加した |
| 確認期間と条件 | 変更日から二週間、対象は定番シリーズ、広告は出していない |
| 見る結果 | 購入件数とCVR、サイズに関する問い合わせが減ったか |
確認している期間中に、広告の量、価格、在庫、季節の事情が変わったときも、その内容を記録に残しておきましょう。
数値が上がると、直したところが効いたと思いたくなりますよね。
けれど、その変更だけが理由だとすぐに決めつけないようにしましょう。
購入がどれくらい増えたのか、期間中の条件が同じだったのかを確かめてから判断しましょう。
「どこで止まっているかを分ける→理由を予想する→一つだけ直す→同じ条件で確かめる」という流れを繰り返すと、改善の判断がぶれにくくなります。
まとめ

商品ページのCVRを見直すときの要点を、チェックリストで振り返りましょう。
- 比べる前に、分母、対象ページ、期間、購入完了の数え方をそろえる
- 商品、流入元、端末、訪問者の種類、期間に分けて差を確認する
- 購入前によく聞かれる疑問へ、判断する場所のそばで答える
- スマートフォンで、商品を選ぶところからカートまで自分で操作する
- 仮説と変更内容、確認する条件、結果を記録する
- 短い期間の数値だけで成果を決めつけない
まずは直近のデータを商品別と端末別に分けて、差が大きい場所を一つ探すところから始めてみてください!
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