Webサイト公開前に確認すること一覧|担当者向け最終チェック

Webサイトの公開日が近づくと、制作、確認、承認、公開作業が一気に増えますよね。
一つひとつの項目を確認していても、「誰が最後に見て、公開してよいと決めるのか」が決まっていないことがあります。
その状態では、確認が終わったのかどうか分からないまま公開時刻を迎えてしまいます。
公開前の最終チェックで見るのは、サイトの見た目だけではありません。
誰が何を確認するかという役割、どうなれば完了とするかの条件、公開作業の順番、公開後の連絡先まで決めておくことが大切です。
すべてを一人で管理する必要はありません!
この記事では、公開作業をチームで進めるための確認事項を、実務の順番に沿って整理します。
1. 公開担当と確認担当を決める

公開前にまず決めたいのは、確認する項目ではなく、確認する担当者です。
「誰かが見るはず」で進めず、項目ごとに、確認する人と最終的に公開可否を判断する人を決めておきましょう。
小さなチームでは、一人が複数の役割を兼ねても構いません。
ただし、今どの役割として確認しているのかを分けておくと、確認の抜けに気づきやすくなります。
役割 | 主な担当内容 |
|---|---|
公開担当 | 公開時刻の管理、切替作業、完了連絡 |
内容確認 | 文章、料金、連絡先、画像、ページの不足 |
表示・動作確認 | 端末表示、リンク、ボタン、フォーム |
技術担当 | ドメイン、HTTPS、転送、検索設定、計測 |
最終承認 | 未解決事項を確認し、公開可否を決める |
外部の制作会社が公開作業を行う場合も、自社側に確認担当と承認者は必要です。
公開担当へ「全部見ておいて」と任せると、文章や料金が正しいかを見る作業と、サーバーや検索の設定を見る作業が、一人に集まります。
必要な知識がそれぞれ違うため、どちらかの確認が浅くなりがちです。
当日の連絡をスムーズにするため、次の情報を一枚にまとめておきましょう。
- 担当者名と連絡方法
- 確認する項目
- 確認期限
- 完了を記録する場所
- 判断できない場合の相談先
- 公開を止める条件
公開を止める条件は、たとえば「問い合わせが送れない」「誤った料金が表示される」「主要ページが開かない」など、影響が大きいものに絞りましょう。
文字の余白が少しずれている、あとから説明を足したい、といった項目まで、公開を止める理由にする必要はありません。
最終承認者(または承認会議)と、判断を集約する窓口を明確にしましょう。確認担当が複数いても、結論を記録して公開担当へ伝える窓口が決まっていれば、未解決の項目を抱えたまま作業が止まりにくくなります。
2. コンテンツの最終確認

ページの内容は、記憶を頼りに確認せず、元になる資料と見比べてください。
どの資料を正しい内容の基準にするかは、確認を始める前に決めておきましょう。
ページ一覧、料金表、会社情報、サービス資料などが基準になります。
ページ単位の確認
- 公開対象のページがすべてそろっている
- 公開しないページが下書き・非公開になっている
- メニューとページ一覧の内容が合っている
- ページ名とURLの対応を記録している
- 各ページの確認担当と結果が分かる
文章と情報の確認
- 会社名、屋号、サービス名の表記がそろっている
- 料金、追加費用、支払条件が原資料と合っている
- 住所、電話番号、メールアドレスに誤りがない
- 営業時間、定休日、対応地域、納期が現在の内容になっている
- 日付、年度、募集期間に古い情報が残っていない
- 仮文章、制作メモ、見本の人物名が残っていない
- 問い合わせ後の流れと返信時期が運用に合っている
同じ料金や連絡先を複数のページに載せている場合は、管理画面の検索・置換で直すだけで終わらせないでください。
実際に表示されるページを開き、どのページも新しい内容になっているか確認しましょう。
画像の中の文字、PDF、ダウンロード資料も、古い情報が残りやすいところです。
画像とリンク先の確認
- 見本画像や仮ロゴが残っていない
- 画像の利用条件と必要な表記を確認した
- 重要な画像に内容に合う代替テキストがある
- PDFや資料が最新版になっている
- 外部リンクが現在の情報へ移動する
- 公開後に見せたくない確認用ファイルへリンクしていない
法務、権利、取引条件で専門的な判断が必要な内容は、確認担当の感覚だけで完了にしないでください。
該当分野の公的情報を調べるか、専門家へ確認し、確認した日と判断した人を記録しておくと安心です。
判断できなかった項目は、そのままにせず、誰に確認するかと確認の期限まで一覧へ書き残しましょう。
3. 機能・表示の最終確認

機能と表示は、実際の端末で、利用者と同じ操作をして確認しましょう。
確認用のページを開いて眺めるだけでは足りません。
トップページから問い合わせの完了画面まで、お客様がたどる順番どおりに操作してみましょう。
端末と表示の確認
- パソコンとスマートフォンで主要ページを開いた
- 想定する主要ブラウザで主要な流れを試した
- 文章、画像、表が画面外へ不自然にはみ出していない
- メニュー、固定ボタン、案内表示が本文を隠していない
- 文字を読み、ボタンを押し、入力欄へ入力できる
- 画像が欠けたり、不自然に切れたりしていない
画面が狭くなっても内容と機能が失われないようにする考え方は、W3Cのリフローに関する解説で説明されています。
スマートフォン表示を確認するときの基準として使えます。
ページ全体に横スクロールが出る場合は、原因になっている画像、表、部品まで記録しておきましょう。
ナビゲーションと機能の確認
- ロゴ、メニュー、パンくずから予定したページへ移動できる
- 主要ボタンの言葉と移動先が合っている
- 電話とメールのリンクが意図した操作へ進む
- サイト内検索を設置している場合、主要ページを探せる
- 404などのエラーページから主要ページへ戻れる
- SNSなどで共有したときのタイトル、説明、画像が予定どおりか確認した
共有したときの表示は、SNS側の仕様や、SNSがページの情報を読み込んだ時期によっても変わります。
実際に使う予定のSNSで、公開の前後に確認しましょう。
フォームの確認
- 必須・任意と入力方法が分かる
- 入力エラーの場所と直し方が分かる
- テストデータで送信できる
- 完了画面や完了メッセージが表示される
- 自動返信が利用者側へ届く
- 運営者側の正しい宛先へ通知が届く
- 個人情報の案内へ移動できる
項目名、入力方法の説明、エラー表示、送信後の案内をどう用意するとよいかは、W3Cのフォームに関するチュートリアルが参考になります。
フォームのテストには本物の顧客情報や決済情報を使わず、用意したテストデータだけを使います。
テストで送ったデータを誰がいつ消すかも、テストを始める前に決めておきましょう。
表示、リンク、フォームを試す具体的な順番は、「Webサイトのリリース前テスト入門」で確認できます。
4. 公開設定と切替手順の確認

公開作業では、変更する項目と順番を、事前に一枚へまとめておきましょう。
当日に口頭で決めるのではなく、担当者、開始時刻、完了条件、元へ戻す条件まで書いておきます。
基本の流れは次のとおりです。
- 現在のサイト、設定、データのバックアップと復元方法を確認する
- 公開対象の最終版を確定し、公開作業中の編集を止める
- ドメイン、DNS、HTTPS、リダイレクト、検索設定、計測の変更内容を確認する
- 決めた担当者が本番環境へ切り替える
- 本番URLで表示、フォーム、転送、検索設定、計測を確認する
- 結果を記録し、関係者へ公開完了または切り戻しを連絡する
バックアップは、保存したかどうかだけでなく、どこに保存され、誰が元へ戻せるのかまで確認しましょう。
IPAの中小企業向け情報セキュリティ対策ガイドラインでは、バックアップやWebサイトの安全な運用を含む、中小企業向けの情報セキュリティ対策が案内されています。
ドメインやサーバーの設定は影響する範囲が大きいため、意味の分からない項目を推測で変更しないでください。
URLを変更する場合は、古いURLごとに、対応する新しいURLと転送方法を一覧へ残しておきましょう。
Googleのサイト移転に関する公式資料では、URL変更時の永続的なサーバー側リダイレクトや、サイトマップなどの手順が案内されています。
制作中のページを検索結果へ出さないためのnoindex(検索エンジンにページを登録させない指定)が、公開するページに残っていないかも確認しましょう。
ただし、noindexをすべてのページから一度に外すのは避けてください。
問い合わせの完了ページ、会員向けページ、管理用ページのように、公開後も検索結果へ出したくないページがあります。
noindexを使う条件は、Googleの公式資料で確認できます。
切替前に、元へ戻す条件も確認しておきましょう。主要ページが開かない、問い合わせを受け取れないなど、影響が大きい問題が起きた場合の連絡先と判断者も決めておきましょう。
5. 公開後の確認と連絡先

公開完了の連絡を出す前に、本番URLで主要な流れをもう一度確認しましょう。
確認用の環境と本番環境ではURLや設定が違うため、公開前に見た項目も省略せずに確認します。
公開直後の確認
- 正式なURLが
https://で開く - トップページと主要ページが表示される
- メニュー、画像、資料のリンクが本番URLで開く
- 問い合わせを送信し、完了表示と通知を確認できる
- 古い主要URLから新しい対応ページへ移動できる
- 公開したいページに意図しない検索除外が残っていない
- アクセス解析が予定したアカウントへ記録される
- 公開対象のURLがサイトマップに含まれている
Search ConsoleのURL検査ツールでは、公開URLがGoogleからアクセスできるか、インデックス登録可能かなどをテストできます。
このツールで問題が出なくても、検索結果への掲載が保証されるわけではありません。
まずはトップページと重要なサービスページから確認すると進めやすいです。
公開後の連絡先
状況 | 最初の連絡先 | 記録する内容 |
|---|---|---|
文章・料金の誤り | 内容確認担当 | URL、誤り、正しい原資料 |
表示・リンクの不具合 | 制作・表示確認担当 | 端末、ブラウザ、画面、操作 |
フォーム通知の不具合 | フォーム・メール担当 | 送信時刻、入力種別、受信状況 |
ドメイン・サーバー障害 | 技術担当・契約先 | 発生時刻、対象URL、エラー |
法務・安全性の問題 | 責任者・専門窓口 | 影響範囲、公開状態、対応記録 |
緊急時の連絡方法は、問題が起きたサイトの中だけに置かず、別の共有場所にも残しておきましょう。
公開後に誰が文章を更新し、誰がドメインやサーバーを管理するのかも決めておきましょう。制作会社の保守がどこまでを含むのかも、公開前に確認しておくと安心です。
制作会社から受け取る管理権限や資料は、「制作会社から納品されたホームページはどこを見る?」で詳しく整理しています。
まとめ

担当者向けの最終チェックを、公開の流れに沿って振り返ります。
- 公開、内容確認、技術対応、最終承認の担当者を決める
- コンテンツをページ一覧と原資料へ照らして確認する
- 端末表示、リンク、フォームを実際に操作する
- バックアップ、切替順、切り戻し条件を決める
- 公開後の再確認と不具合時の連絡先を残す
すべての担当者が同じ作業をする必要はありません。
誰が何を確認し、どこへ完了を記録するかが分かれば、チームで動きやすくなります。
まずは、公開、内容確認、技術対応、最終承認の担当者名を一枚へ書き出してみましょう。
書き出すと、まだ決まっていない役割がはっきりします!
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