内部リンクでSEOはどう変わる?読者にも検索にもわかりやすい設計

記事を書き足していても、古い記事がほとんど読まれなかったり、読んでほしいサービスページまで読者が進まなかったりすることがあります。
原因は、記事の内容だけとは限りません。
サイトの中でページ同士がリンクでつながっていないことも、読まれない理由になります。
内部リンクとは、同じサイトの中で別のページへ移動するためのリンクです。
内部リンクがあると、読者は次の疑問に答えるページへそのまま進めます。
検索エンジンにとっても、新しいページを見つけたり、ページ同士の関係をつかんだりする手がかりになります。
ただし、リンクを増やせばいいわけではありません。
本文では、読者が詳しい説明を必要とする場所を選んでリンクを置きます。
移動先で何が分かるのかも、リンクの文字で示します。
そのうえで、テーマ全体を説明する記事と、一つの疑問に答える記事のあいだを、読者が行き来できるようにつなぎます。
この記事では、内部リンクが必要な理由、リンクを置く場所、リンクに使う言葉、記事同士のつなぎ方、公開後の見直し方を順番に説明します。
目次
1. 内部リンクが必要な理由
内部リンクには、読者を案内する役割と、検索エンジンがページをたどるのを助ける役割の二つがあります。
読者は、今のページだけでは足りない説明を、検索し直さずに読みに行けます。
検索エンジンは、内部リンクをたどることでも新しいURLを見つけます。
Googleもリンクに関する公式資料で、リンクを新しいページを見つける手段として、またページ同士の関連性を判断する材料として使っていると説明しています。
たとえば次のような場面で、内部リンクが役に立ちます。
- テーマ全体を説明する基礎記事を読んだ人に、個別の原因や手順を扱う記事へ進んでもらう
- 詳しい記事を読んでいる人が、テーマ全体を説明する基礎記事へ戻れるようにする
- 比較記事を読んだ人に、正式な料金や提供範囲を載せたページを確認してもらう
- 古い記事にたどり着いた人を、内容を更新した新しい記事へ案内する
- どこからもリンクされていない記事を、関連するページから見つけられるようにする
サイト内の別のページからリンクされていない記事は、読者がサイト内をたどって見つけにくくなります。
一覧にリンクがあっても、古い記事が奥に埋もれているなら、関連する本文からも案内できないか見直します。
読んでほしいページには、内容が関連する別のページから最低でも一つ、読者が納得して進めるリンクを用意します。
一方で、すべてのページから同じサービスページへリンクする必要はありません。
読者の疑問と関係のない案内を増やすと、本当に必要なリンクが埋もれてしまいます。
記事を一つ選び、その記事を読んだ人が次に何を知りたくなるかを考えると、必要なリンクが見えてきます。
Googleがリンクをたどれるようにするには、通常、HTMLのa要素のhref属性で移動先のURLを指定します。
見た目が押せるボタンでも同じとは限らないため、独自のボタンやカードを使っている場合は、制作者にリンクの作り方を確認します。
リンクを用意しただけで、検索結果への登録や順位が保証されるわけではありません。
2. 関連する文の近くに置く
本文の補足として置く内部リンクは、読者が詳しい説明を必要とする段落のすぐ近くにあると自然です。
説明のすぐ後ろにあれば、なぜここにリンクがあるのかが読者に伝わります。
記事末の関連記事一覧は、読み終えた人に次の選択肢を示す場所です。
本文の途中で必要になる補足は、末尾だけでなく、その話題の近くでも案内します。
たとえばnoindex(対応する検索エンジンに、検索結果へ載せないよう指示する設定)の意味を簡潔に説明し、その直後に、検索結果へ登録されない原因を順番に確認する記事を案内する、という置き方です。
今の記事では概要までにとどめ、詳しい手順は別記事へ分けます。
そうすると、今の記事のテーマから外れずに説明を進められます。
リンクを置く場所に迷ったときの考える順番は、次のとおりです。
- 今の段落だけで読者の疑問に答えきれているか確認する
- 別のページを読むと、読者の理解や判断がどこまで深まるか考える
- 必要だと判断したら、その説明の直後に案内文を添えてリンクを置く
- 記事末の関連記事には、本文全体と関係の深いページだけを並べる
リンク先を読まないと今の記事の結論が分からない書き方は、避けたいところです。
今のページだけを読み終えた人の手元に、求めていた答えが残っているかどうかが分かれ目です。
内部リンクは説明の代わりではなく、次の疑問へ進みたい読者へ示す選択肢です。
同じリンクを見出しごとに繰り返す必要もありません。
まずは最も関係が深い場所を選び、本文中の補足と読了後の案内など、役割が違う場合は同じリンクを再掲するか検討します。
3. リンク先が分かる言葉を使う
リンクにする文字には、移動先のページで何が分かるかを簡潔に書きます。
クリックできるこの文字を、アンカーテキスト(リンクテキスト)と呼びます。
「こちら」「詳しく見る」とだけ書くと、リンクの文字だけでは移動先に何があるか伝わりません。
前後の説明も手がかりになりますが、リンクの文字にも内容を含めると、開くかどうか判断しやすくなります。
読者が知りたいことをリンクの文字へ入れると、次のように変わります。
よくある曖昧な言葉 | リンク先が分かる言葉 |
|---|---|
こちら | Google検索に出ない原因を順番に確認する |
詳しく見る | SEOキーワードの選び方を確認する |
関連記事 | 内部リンクの見直し手順を確認する |
サービスはこちら | 対応範囲と料金の考え方を確認する |
Googleもリンクに関する公式資料で、リンクの文字を説明的で簡潔にし、リンク元とリンク先の両方に関係する内容にするようすすめています。
検索してほしい言葉を不自然に詰め込む必要はありません。
いい言葉かどうかは、本文の流れに合うか、リンク先の記事タイトルや内容とずれないかで決まります。
画像だけをリンクにする場合は、代替テキストで移動先や操作の目的を伝えます。
代替テキストは、画像の内容や役割を文字で伝えるもので、画像が見えない場合や画面の読み上げでも使われます。
一つのリンクに画像と説明文をまとめ、文字だけで目的と情報が伝わる場合は、画像のalt=""を使って重複する読み上げを避けます。
W3Cの画像リンクの説明でも、画像だけのリンクと、文字を伴う画像リンクを分けて紹介しています。
同じページへ別の言葉でリンクするときも、リンク先に書かれていない内容を読者へ期待させない言葉を選びます。
読者がリンク先を開いたときに「思っていたページと違う」と感じないことが基準です。
4. ピラー記事と詳細記事を往復させる
記事が増えてきたら、テーマの全体像を示す基礎記事と、一つの疑問に答える詳細記事を、読者が行き来できる形にします。
テーマの中心になる基礎記事が、ピラー記事です。
たとえば「事業サイトのSEO入門」というピラー記事を用意し、そこから詳細記事へつなぐ形です。
詳細記事にあたるのは、キーワードの選び方、サイト構造、内部リンク、検索結果への登録、Search Consoleの使い方などの記事です。
Search Consoleは、自分のサイトが検索結果でどう扱われているかを確認できるGoogleのツールです。
ピラー記事の側に並ぶのは、読者が自分に必要な詳細記事へ進むためのリンクです。
詳細記事の側では、検索で途中の記事にたどり着いた人が全体像を知りたいときに、ピラー記事へ進める入口を用意します。
メニューや関連記事などに分かりやすい入口があれば、すべての記事本文へ同じ戻りリンクを追加する必要はありません。
ページの種類ごとに、役割とリンク先の候補を整理すると次のようになります。
ページの種類 | 主な役割 | 主なリンク先 |
|---|---|---|
ピラー記事 | テーマ全体と取り組む順番を示す | 各詳細記事、サービスページ |
詳細記事 | 一つの原因や手順を深く説明する | ピラー記事、関連する詳細記事 |
サービスページ | 提供内容と依頼の条件を示す | 関連する記事、問い合わせページ |
カテゴリページ | 同じ目的の記事をまとめる | ピラー記事、代表的な詳細記事 |
すべての詳細記事をピラー記事へつなぐだけでは、読者が次に知りたいことに答えられない場合があります。
詳細記事同士も、内容が直接つながるときだけリンクします。
全体像から詳細へ、詳細から全体像へと、必要に応じて進める道を作り、途中の記事から読んだ人にも行き先の違いが伝わるか確かめます。
ページの階層や役割を決める方法は、「SEOに強いサイト構造とは?」で説明しています。
5. 定期的にリンク切れと偏りを確認する
内部リンクは、一度置いたら終わりではありません。
記事の追加、URLの変更、サービスの終了といった変化のたびに、リンク切れが起きることがあります。
案内が一部のページへ偏り、必要な別のページが見つけにくくなることもあります。
重要なページにリンクが集まること自体は問題ではなく、各ページへの本数を同じにそろえる必要はありません。
毎月や四半期ごとなど、無理なく続けられる間隔を決めたうえで、次の点を見ていきます。
- リンクをクリックしたときに、404(ページが見つからないというエラー)にならないか
- 古い料金のページや、終了したサービス、移動済みのページへ案内したままになっていないか
- 新しく公開した記事へ、関係する既存記事からリンクしているか
- どこからもリンクされていない記事がないか
- 一部へ案内が集中する一方で、必要な別のページへの案内が不足していないか
- 同じ目的のリンクを、必要なく何度も繰り返していないか
- リンクの文字と、移動先のページの内容が合っているか
リンク先が開いても、関係のないページへ転送されていたり、案内した情報が載っていなかったりすることがあります。
最終的に開いたページのURLと内容まで確かめます。
リンクされていない記事を調べるときは、記事一覧にURLを添え、本文やメニュー、カテゴリ一覧のどこから実際に移動できるかを確認します。
URLを変更した場合は、本文のリンクを新しいURLへ直します。
あわせて、旧URLから新URLへのリダイレクト(古いURLを開いた人を自動で新しいURLへ送る設定)が必要かどうかを、サイトの制作者へ聞きます。
新しい記事を公開するときは、その記事の中にリンクを置いただけで終わりにしません。
たとえば内容が関連する既存記事を二つほど開いて、新しい記事へ案内できる段落がないか見直します。
一ページに置くリンクの本数について、どのサイトにも当てはまる正解はありません。
Googleは先ほどの公式資料で、ページを見て「リンクが多すぎる」と感じるなら実際に多い可能性がある、と説明しています。
本数をそろえる作業にせず、そのリンクで読者が次に知りたいページへ進めるかどうかを、一件ずつ確かめます。
似た内容の記事やカテゴリが増えてきた場合は、「ブログのカテゴリ設計で迷ったら」を参考に整理してください。
公開や大きな改修の前に、リンク以外の項目も点検する際は、「ホームページ公開前チェックの全体像」をご覧ください。
まとめ
内部リンクを分かりやすく設計する要点を振り返ります。
- 読者を次の疑問に答えるページへ案内し、検索エンジンがページを見つける手がかりも作る
- 詳しい説明が必要になる本文のすぐ近くに、その話題に合うリンクを置く
- 「こちら」で済ませず、リンク先で何が分かるかを簡潔に書く
- 全体像を示すピラー記事と詳細記事へ、必要に応じて行き来できる入口を用意する
- 記事の公開やURL変更のたびに、リンク切れ、リンクの偏り、どこからもリンクされていない記事を見直す
まず一つやるなら、よく読まれている記事を開くところからです。
その記事を読んだ人が次に知りたくなる疑問へ進めるリンクが一本あるかどうかが、内部リンクの見直しの出発点になります。







