ECの商品画像はどう撮る?商品の魅力と安心感を伝える基本

ネットショップの商品画像を用意するとき、「きれいに撮るには高価なカメラが必要なのかな」と迷うことがありますよね。
もちろんよい機材が役立つ場面はありますが、まず考えたいのは写真の華やかさではありません。
大切なのは、形や大きさ、質感、届くものや使い方を、買い物客が画像から判断できることです。
雰囲気のよい写真が一枚あっても、裏側や細かい作りが分からなければ、買う前の疑問は残ったままです。
この記事では、画像ごとの役割の決め方と、撮っておきたいカットの選び方を紹介します。
あわせて、光と背景のそろえ方、大きさの伝え方、スマートフォンでの見え方の確認までを扱います。
1. 商品画像の役割を分ける

商品画像は、すべてを同じ雰囲気で撮る必要はありません。
一枚ごとに、買い物客のどの疑問へ答える画像なのかを決めましょう。
画像の役割は、大きく次の三つに分けられます。
| 画像の役割 | 主に伝えること |
|---|---|
| 一覧・メイン画像 | 商品の種類、形、色、全体の印象 |
| 全体を見せる画像 | 正面、背面、側面、開いた状態それぞれの形 |
| 判断材料を補う画像 | 素材、細かい作り、大きさ、届くもの、使う場面 |
検索結果や商品一覧に並ぶ画像は、小さく表示されても何の商品か分かる構図にしましょう。
商品ページの一枚目では、飾りつけを増やしすぎず、形と主な特徴を確認できることを優先してください。
二枚目以降の画像で、細かい作り、使う場面、付属品などを一つずつ補いましょう。
一枚で全部を伝えようとせず、「この画像はどの疑問へ答えるための一枚か」を決めてから撮ると、必要なカットを選びやすくなります。
似た角度の写真が続いているときは、その一枚が買い物客に新しい情報を伝えているか見直してみてください。
役割が重なっている画像があれば、別の角度の写真や、大きさを比べる写真へ差し替えるほうが役立ちます。
2. 最初に必要なカットを決める

撮影を始める前に、商品ごとに撮るカットの一覧を作りましょう。
必要なカットを先に決めておけば、「付属品だけ撮り忘れた」とあとで気づいて、撮影の準備をやり直すことがなくなります。
よく使うカットには、次のようなものがあります。
- 商品全体の正面、背面、側面
- 開いたとき、閉じたとき、折りたたんだときの違い
- 素材、縫い目、接続部分、操作部分などの細かい作り
- 手や定規、身近な物と並べて比べた大きさ
- 本体、付属品、箱、説明書など、届くもの一式
- 実際に持つ、着る、置く、しまうといった使う場面
- 色違いやサイズ違いを、同じ条件で並べた比較
すべての商品で同じカットが必要なわけではありません。
買い物客が迷いやすい点は、商品の種類によって変わるためです。
たとえば服なら着たときの形と生地、収納用品なら内側の寸法としまえる物、食品なら内容量と包装の状態が気になります。
これまでの問い合わせやレビューに多い質問も、撮るカットを決める手がかりになります。
「裏側を見たい」「中に何個入るか知りたい」と聞かれているなら、その疑問へ画像で答えられないか考えてみましょう。
カットの一覧には、画像の名前と、その画像で答える疑問を書いておきましょう。
縦横の向き、必要な小物、撮影が済んだかどうかも足しておくと、進み具合を管理しやすくなります。
3. 光・背景・色をそろえる

商品の形と色が正しく伝わるよう、光、背景、撮影位置をできるだけそろえましょう。
まず決めたいのは、撮る場所です。
直射日光が当たり続ける場所より、窓からやわらかい光が入る場所のほうが、濃い影が出にくくなります。
部屋の照明と窓の光が混ざると、商品の色が不自然に写ることがあります。
どちらか一方の光だけを使って、試し撮りをしてみましょう。
背景には、商品と色が近すぎず、輪郭がはっきり分かるものを選びましょう。
白い商品を白い背景で撮るときは、影のつき方や明るさを調整して、商品と背景の境目が消えないようにしてください。
撮影のあいだは、次の条件をそろえておくと、画像を並べたときのばらつきを抑えられます。
- 商品とカメラの位置
- カメラの高さと向き
- 光が当たる方向
- 背景と敷物
- 色や明るさの補正方法
撮った写真を補正するときは、暗さや傾きを整えるところまでにとどめましょう。
実物にないつやを足したり、色を大きく変えたりすると、届いた商品と写真の印象が食い違ってしまいます。
明るさや傾きを整える加工と、商品の色・形・傷といった判断材料を変えてしまう加工は別ものです。実物と大きく違って見える編集は避けましょう。
色の見え方は、撮影した場所や見る人の画面によっても変わります。
色の違いが大事な商品では、写真だけに頼らないようにしましょう。
色の名前を文章で書き、画面によって見え方が変わることや、個体差があることも添えてください。
4. サイズ感と利用場面を伝える

数字だけでは想像しにくい大きさや使い方は、比較写真と使う場面の写真で補いましょう。
「幅20センチ」と書いてあっても、机に置いたときにどれくらい場所を取るのか、手に持つとどう感じるのかまでは伝わりません。
大きさを伝える方法には、次のようなものがあります。
- 寸法線を書き込んだ画像で、どこを測った数字なのかを示す
- 定規や身近な物と並べて撮り、何と比べているかを書き添える
- 手に持つ、身に着ける、家具の上に置くなど、実際に使う場面を見せる
- サイズ違いを、同じ角度・同じ距離で並べて撮る
- 収納した例では、何を何個入れた状態なのかを書き添える
比較に使う物は、大きさのばらつきが少なく、買い物客が思い浮かべやすいものを選びましょう。
近くから撮ると商品が実際より大きく写るため、撮影する距離と角度にも注意してください。
比較画像は、寸法の代わりにはなりません。数字を思い浮かべやすくするための補助なので、幅・高さ・奥行きの実測値は説明文にも必ず残しましょう。
使う場面の写真は、商品が写っているだけでは足りません。
どう持つのか、どこに置くのか、何と組み合わせるのかが分かる構図にしましょう。
人物や他人の持ち物が写る写真では、公開してよいか本人の許可を取ってください。
他社のロゴや、宛名などの個人情報が写り込んでいないかも確認しましょう。
5. スマホ表示と画像情報を確認する

画像を登録したら、実際の商品ページをスマートフォンで開いて確認しましょう。
パソコンで見やすくても、スマートフォンの画面では商品が小さく写りすぎたり、写真に入れた文字が読めなかったりするためです。
公開前に確認したい項目は次のとおりです。
- 一枚目だけで商品全体と主な色が分かる
- 画像の並びが、全体から細かい作り、使う場面へと自然につながる
- 指で拡大したときに、素材や細かい作りを確認できる
- 一覧で正方形に切り取られても、見せたい部分が切れていない
- 使っているショップサービスに合う容量と形式で、表示を長く待たせない
- ファイル名と代替テキストが、実際の画像の内容と合っている
代替テキストとは、画像を見られない人にも内容や目的を伝えるための短い説明文です。
W3Cの画像チュートリアルでは、情報を伝える画像と飾りの画像を分けて考え、それぞれの目的に合う代替テキストを付ける方法が説明されています。
Googleも画像SEOの公式ガイドで、画像の扱い方を案内しています。
案内されているのは、関連する本文のすぐ近くへ画像を置くこと、内容が分かるファイル名と代替テキストを付けること、キーワードを詰め込まないことの3点です。
商品画像は、全体像、細かい作り、大きさ、届くもの、使う場面の順に見せましょう。説明文と役割を分担すれば、買い物客が自分で選ぶための材料がそろいます。
サイズ、素材、注意点など、正確に伝えたい内容は画像の中だけで済ませないでください。
同じ内容を本文にも書いておきましょう。
画像と説明文の組み合わせ方は「ネットショップの商品説明は何を書く?購入につながる基本の組み立て方」で紹介しています。
まとめ

商品画像を撮るときの要点を振り返ります。
- 一覧、全体、細かい作りなど、画像ごとの役割を決める
- 撮影前に、必要な角度、届くもの、比較、使用例をリストにする
- 光、背景、撮影位置をそろえ、実物と違って見える加工を避ける
- 実測値と比較画像を組み合わせて、大きさを伝える
- スマートフォンで、並び順、見切れ、拡大、表示の速さを確認する
- 画像の内容に合うファイル名と代替テキストを付ける
まずは手元の商品を一つ手に取り、買い物客が画像で確かめたい疑問を五つ書き出してみてください!
その五つに答える写真を並べれば、そのまま撮影リストになります。
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