AIで作ったホームページ、そのまま公開して大丈夫?人が確認したいポイント

AIにお願いしたら、文章もデザインも入ったホームページがあっという間にできた。
ここまで形になると、「もう公開しても大丈夫かも!」と思いますよね。
でも、AIがホームページを作れたことと、その内容を自社の名前で公開してよいかどうかは、別の話です。
会社情報や料金が合っているか、問い合わせが本当に届くかといった点は、最後に人が見ないと気づきにくいところです。
この記事では、AIで作ったホームページを公開する前に、人が確認したいポイントを5つに分けて紹介します。
1. AIで作れたことと、公開できることは別

AIが作ったホームページは、完成品というより「人が確認できる形まで進んだ初稿」と考えると分かりやすいです。
AIは、自社の最新情報や、社内で決めた細かな条件をすべて知っているわけではありません。
そのため、見た目が整っていても、それらしく書かれた文章が事実と合っているとは限りません。
経済産業省・総務省のAI事業者ガイドライン第1.2版も、AIを使う側にとって重要なこととして、出力の精度やリスクを理解し、リスク要因を確認したうえで使うことを挙げています。
ホームページの場合も、公開するかどうかを最後に決めるのは人です。
「完成したように見える」状態は、確認を始める合図です。AIを使ったこと自体を心配するより、公開前に何を確認するかを一つずつ決めておく方が大切です。
公開までの作業は、次の3つに分けて考えてみてください。
- AIに任せること:
文章案、構成案、デザイン案、コードのたたき台を作る - 人が確認すること:
書かれた内容が事実か、自社に合うか、権利や動作、安全性に問題がないかを見る - 人が決めること:
どの内容を、自社の名前で、いつ公開するかを判断する
最初から、すべての問題を完璧に見つけようとしなくても大丈夫です。
ここからは、事実、表現、動作の順に確認していきましょう。
2. 事実・価格・会社情報を確認する

最初に確認したいのは、間違っているとお客様に直接迷惑がかかる情報です。
会社情報や料金などの事実は、文章の雰囲気を整えるより先に確認しましょう。
AIは自然な説明を作れますが、古い情報を混ぜたり、こちらが入力していない条件を勝手に補ったりすることがあります。
確認するときは、社内資料、料金表、会社概要、利用規約など、自社で正しいと判断できる資料を使いましょう。
優先して見たい項目はこちらです⇩
確認する項目 | 具体的に見るところ |
|---|---|
会社情報 | 会社名、所在地、電話番号、代表者名、営業時間 |
サービス内容 | 対応範囲、対象者、納期、提供できないこと |
料金 | 税込・税別、追加料金、最低価格、支払条件 |
実績・資格 | 実在する事例か、掲載許可があるか、資格名が正しいか |
申込み条件 | 対応地域、キャンセル、返品、予約や申込みの流れ |
連絡先 | メールアドレス、フォームの宛先、返信までの目安の案内 |
「地域で一番」「必ず成果が出る」のような強い表現が入っていたら、その根拠を示せるかどうかも確認してください。
根拠を用意できない場合は、言い切る書き方をやめて、事実として説明できる表現へ直しましょう。
仮の口コミ、見本の社名、サンプル価格がそのまま残っていないかも確認してください。
ここは意外と見落としやすいところです。
ページ内の数字と固有名詞だけを書き出して一覧にすると、長い本文をそのまま読むより確認しやすくなります。
個人情報や社外秘の資料をAIへ追加で入力する場合は、使っているAIサービスが入力内容をどう扱うかと、社内のルールを先に確認してください。
3. 文章とデザインが自社に合っているか

書かれている情報が正しくても、文章やデザインが自社らしさに合っていなかったり、お客様へ意図どおり伝わらなかったりすることがあります。
「きれいかどうか」だけでなく、「誰に、どう感じてほしいか」を基準に確認しましょう。
たとえば、地域の方に気軽に相談してほしいお店で、専門用語ばかりの固い文章になっていたらどうでしょうか。
ページを見たお客様は、少し距離を感じるかもしれません。
反対に、信頼性を大切にしたいサービスで言葉が軽すぎると、料金や対応範囲などの大事な条件まで曖昧に見えてしまいます。
文章とデザインは、次の要素に分けて確認すると見落としが減ります。
確認する要素 | 見るポイント |
|---|---|
文章 | 普段の接客とかけ離れていないか、専門用語に説明があるか |
見出し | 本文の内容より大げさになっていないか、同じ言葉を繰り返していないか |
写真・イラスト | 自社の商品やお客様の雰囲気と合うか、指や文字が崩れていないか |
色・文字 | ロゴや既存資料と合うか、小さすぎて読みにくくないか |
ボタン | 「問い合わせ」「予約」など、押すと何が起きるか分かるか |
自社のことを知らない人にページを見てもらい、「どんな会社で、何を頼めるように見える?」と聞いてみるのも分かりやすい方法です。
こちらから意図を説明する前に答えてもらうと、初めてページを見た人の受け取り方が分かります。
AIで作った画像や文章をそのまま使う場合は、著作権の面も確認が必要です。
文化庁はAIと著作権についてというページで、考え方やチェックリストを公開しています。
著作権の判断は、AIへ入力した素材、生成の過程、出力された内容、使い方などによって変わります。
「AIで作ったものだから必ず使える」と決めつけないようにしましょう。
判断が難しい画像や、他社の作品に似て見えるものは、そのまま公開しないでください。
素材を差し替えるか、専門家へ確認しましょう。
4. コードと操作に問題がないか

ホームページは、画面が表示できれば十分というわけではありません。
お客様が迷わず操作でき、送信された情報が正しく届くところまで確認しておきましょう。
まずは、パソコンとスマートフォンの両方で、次の項目を実際に試してみてください。
- メニューと各リンクを押すと、正しいページへ移動する
- 電話、地図、SNSなどの外部リンクが意図した先へつながる
- 問い合わせフォームで、入力からエラー表示、送信完了まで進める
- 自動返信や運営者への通知を設定している場合、実際にメールが届く
- 文字や画像が画面からはみ出さず、拡大しても内容を読める
- キーボードでも主要なリンクやフォームを操作できる
- 404ページ(存在しないURLを開いたときのページ)や入力エラーが出たとき、次の行動が分かる
フォームの項目名やエラー表示を確認するときは、W3CのWeb Content Accessibility Guidelines(WCAG)2.2も手がかりになります。
ただし、画面を目で見て操作できたからといって、コードの安全性まで確認できたことにはなりません。
IPAの安全なウェブサイトの作り方では、Webサイトの脆弱性(攻撃に悪用されるおそれのある弱点)への対策を、実装面と運用面に分けて案内しています。
ログイン、決済、会員情報、個人情報を扱うサイトは、技術に詳しい人へ確認を頼んだ方が安心です。
使っている仕組みの更新状況や、管理画面へ入れる人の権限まで見てもらいましょう。
サイトが動いていることと、安全であることは別です。画面の操作確認は自分でもできますが、コードやサーバーの安全性は、画面を見ただけでは判断できません。
5. 自分で直すか、確認・修正を頼むか

気になるところが見つかったら、内容とリスクの大きさで対応先を分けましょう。
全部を自分で直そうとすると時間がかかります。反対に全部を外部へ任せると、何を頼みたいのかが相手に伝わりにくくなります。
まずは、次の目安で振り分けてみましょう。
気になる内容 | 対応の目安 |
|---|---|
会社情報、料金、言い回し、画像の差し替え | 管理画面で変更できるなら自分で修正しやすい |
文章全体の分かりやすさ、自社らしさ、ページのつながり方 | Web担当者や第三者へ確認を頼むと整理しやすい |
レイアウト崩れ、フォーム、表示速度、コード | 制作会社や技術者へ修正を相談する |
ログイン、決済、個人情報、サーバー | セキュリティや各分野の専門家へ相談する |
著作権、法律で求められる表示、契約上の判断 | 必要に応じて法律などの専門家へ相談する |
自分で直す場合は、変更前の状態を保存してから、一か所ずつ変えて表示を確認しましょう。
そうすれば、うまくいかなかったときに元の状態へ戻せます。
AIで作ったサイトの直し方を知りたい場合は、「AIで作ったサイトを直したい」で修正箇所の分け方から説明しています。
どこに問題があるのか自分では切り分けにくい場合は、先にサイト診断を受けて、確認すべき範囲を整理する方法もあります。
依頼するときは、「何となく不安です」だけで相談しないようにしましょう。
ページのURL、気になる箇所、理想の状態、公開予定日をまとめて渡すと、相手も答えやすくなります。
公開前に直すべき問題と、公開後でも調整できる部分を分ければ、公開してよいかどうかも判断しやすくなります。
まとめ

最後に、AIで作ったホームページを公開する前の確認ポイントを振り返ります。
- AIが作り終えたことと、人が公開を判断することを分けて考えた
- 会社情報、料金、実績、申込み条件を自社の資料と照らした
- 文章、画像、色が自社とお客様に合うか確認した
- スマホ表示、リンク、フォーム、通知を実際に試した
- コードや安全性は、画面の操作確認と分けて考えた
- 自分で直す範囲と、確認・修正を頼む範囲を整理した
まず一つやるなら、ホームページ内の数字と固有名詞を抜き出し、自社の最新資料と照らし合わせるところからです。
そのあと文章、見た目、操作の順に進めれば、どこまで確認したか分からなくなることもありません。
落ち着いて公開の準備を進められます。
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