ざっくり言うと

Geminiで長い文章を何度か直すと、会話の中に古い版と新しい版が並びます。「結局、どれが今の完成形だろう」と、探し直したことはありませんか。

そんなときに使えるのがCanvasです。作っている文章や資料を同じ画面に置き、Geminiと相談しながら直していけます。

文章だけでなく、スライド・アプリ・コードにも対応しています。短い質問への答えが欲しいときは普通のチャット、何度も修正して仕上げたいときはCanvas、と使い分けてみてください。

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1つの原稿を、Geminiと交互に直していく

たとえば、社内勉強会の案内文を作る場面です。まずGeminiに下書きを頼み、長すぎる段落だけ短くしたあと、自分で日時を書き換える。Canvasなら、この作業を同じ原稿の上で進められます。

パソコンでは、チャットの横に編集用の画面が開きます。原稿を見ながら「2つ目の見出しだけ、もっとやさしい言葉にして」と頼めるので、全文を毎回貼り直す手間が減ります。

普通のチャット

用語の意味を聞く、短い文章を要約する、今日の予定を相談する。その場で答えが分かれば済む用事なら、普通のチャットで十分です。

回答を読み、必要なことが分かったら、そのやり取りで終わりにできます。

Canvas

ブログ記事・レポート・長いメール・台本・スライドなど、1つの成果物を何度も直す作業に向いています。簡単なWebアプリやコードも対象です。

修正後の全体を見ながら、次に直す場所を考えられます。

正確には

ここからの操作は、2026年10月3日にGoogle公式ヘルプと照合した内容です。利用にはGeminiへのログインが必要です。画面の名称が変わる場合もあるため、操作が見つからないときは各節の公式リンクも参照してください。

Canvasを開き、作ってほしいものを伝える

パソコンでは、次の順に始めてみましょう。

  1. Geminiを開き、ログインしてください
  2. 入力欄の下にある「ファイルを追加」から「Canvas」を選びましょう
  3. 作ってほしいものを入力し、送信してください

文章を作るなら、テーマに加えて長さと見出しの数まで伝えると、欲しい形に近づけやすくなります。たとえば、次のような依頼です。

初心者向けに、生成AIの基本を説明する記事を1200字程度で作ってください。見出しは4つにし、専門用語には短い説明を添えてください。

スライドが欲しい場合は、「同じ内容で5枚のスライドを作って」のように形式を指定します。元にするファイルや画像があるときは、依頼と一緒に添えることも可能です。

Google公式の開始手順でも、スライドなど特定の形式が必要なら、入力文に含めるよう案内されています。

一部分だけ直したいときは、場所と変え方を指定する

できあがった文章を読んで、2つ目の見出しだけ難しいと感じたとします。そのときは、同じチャットで次のように追加してみてください。

今の記事の2つ目の見出しと、その下の本文だけ、初心者にも伝わるやさしい言葉に直してください。内容は省略せず、ほかの見出しと本文はそのまま残してください。

パソコンでは、Canvas上の文章をマウスで選択してから修正を頼む方法もあります。短くしたい段落が決まっている場合は、こちらが使いやすいでしょう。

  1. 直したい文書を含むチャットを開き、Canvas上で対象の文章を選択してください
  2. 表示された入力欄に「この部分だけ半分程度の長さにして」など、変更内容を書きましょう
  3. Enterキーを押し、変更後の文章を読み直してください

「やわらかい表現に」「もう少し丁寧に」と口調を変えることもできます。修正を頼んだあとも、必要な事実が残っているか、ほかの段落まで変わっていないかは確認しましょう。

長さやトーンは、ボタンからも調整できる

文章全体の雰囲気を整えたいときは、Canvasの編集ボタンも使えます。トーンとは、文章の口調や雰囲気のことです。

したいこと操作と選ぶ内容
文章を短く、または長くする「長さを変更(Change length)」で希望の長さを選ぶ
やわらかく、または改まった口調にする「トーンを変更(Change tone)」でカジュアル・フォーマルなどを選ぶ
見出しや太字、箇条書きを整える文章を選択し、上部のツールバーで書式を選ぶ

操作はCanvasの文書編集に関する公式ヘルプで確認できます。細かな書式を変えるツールバーは、パソコン版の機能です。

文章を直接書き換えて、自分で仕上げることもできる

日時や固有名詞など、自分が正しい内容を分かっている部分は、Geminiに頼まず直接直せます。Canvasの文章をクリックし、普段の文書編集と同じように文字を書き換えてください。

AIに下書きや言い換えを頼み、正しい数字や最後の表現は自分で整える。このように役割を分けると、何でも質問文で指示する必要がなくなります。

変更は自動保存されます。前の文章を見比べたい場合は、上部の「前のバージョン」「次のバージョン」で保存された版を表示できます。

スライドは、枚数と伝えたい内容を決めて頼む

文章を読む資料ではなく、人に説明する資料が欲しいときは、最初からスライドを指定しましょう。たとえば、新入社員向けの説明なら次のように頼めます。

新入社員向けに、情報漏えいを防ぐ基本ルールを説明する5枚のスライドを作ってください。構成は「資料の持ち出し」「メールの送信先」「パスワード」「生成AIへの入力」を1枚ずつ、最後の1枚はまとめです。架空の会社の研修用とし、実在する会社の規程は推測しないでください。

できあがったら、1枚に文字が詰まりすぎていないかを見てください。「2枚目は要点を3つに絞って」「この用語に短い説明を添えて」と、スライドごとに直すと進めやすくなります。

仕上がったスライドはGoogleスライドへ書き出し、配置などを最終調整できます。PDFへの書き出しも、英語の公式ヘルプで案内されています。

アプリは、実際の動きを見ながら直していく

アプリの例として、入力した金額に10%を加える小さな計算ツールを考えてみましょう。Canvasを選んだ状態で、次のように依頼できます。

入力した金額に10%を加えた結果を表示する、練習用の計算ツールを作ってください。円単位の整数を入力でき、元の金額・加算額・合計額が分かる表示にしてください。ログインや通信、データの保存は不要です。

作られた画面を確認する機能を、プレビューといいます。たとえば1,000円を入力したら、加算額100円、合計1,100円になるかを確かめてみてください。

見た目や使い方を変えたいときも、その画面を見ながら頼めます。「入力欄を2つにし、それぞれ計算して」「元の金額と結果を表にして」のように、変更したい点を1つずつ伝えましょう。

パソコンでは、Canvas右下の「選択して質問(Select & ask)」で画面の一部を選び、修正を頼む方法もあります。どのボタンや入力欄のことか、文章だけでは伝えにくいときに便利です。

コードやエラーを確認する場所

コードは、アプリの動きを決めるプログラムです。自分で読める場合は、表示を開いて直接編集することもできます。

確認したいものパソコンでの操作
プログラムの中身Canvas右上の「コード」を開く
動かしたときのエラーや記録「コンソールを表示」を開く
直前に変わったコード「コード」から「最近の変更を表示」を選ぶ

コンソールは、実行中の記録を確認する場所です。エラーが出たら、画面に出た内容と「何をしたときに起きたか」をGeminiへ伝えると、問題を絞って修正を頼めます。

コードを書いてもらっただけで完成とは考えず、入力して確かめ、必要な箇所を直してください。最初は、答え合わせができる小さなツールから試すと分かりやすいでしょう。

作ったアプリに、文章や画像を生成する機能を加える

Canvasでは、アプリにGeminiのAI機能を追加することもできます。文章や画像の生成、入力した文章の要約などを組み込みたいときの機能です。

編集したいアプリのチャットを開き、Canvas右下の「Gemini機能を追加(Add Gemini features)」を選んでください。チャットに追加された機能の説明が出るので、内容を確認してから、必要な変更を続けて頼めます。

この操作はログインした18歳以上の利用者が対象です。単純な計算ツールならAI機能を追加せずに作れるので、初めから組み込む必要はありません(Google公式ヘルプ)。

文書をもとに、クイズや音声解説も作れる

作った記事を勉強会で使うなら、説明用のスライドだけでなく、理解を確かめるクイズもあると便利ですよね。Canvasでは、同じ文書を材料に別の形式を作れます。

パソコンでは、その文書があるチャットを開き、Canvas右上の「作成」を選んでください。作りたい形式を選ぶか、何に変換したいかを入力します。

作りたいもの文書をどう使いたいか
スライドレポートを社内説明用の資料にする
音声解説内容を耳で聞き直す
クイズ記事を読んだあとの理解を確かめる
インフォグラフィック(情報をまとめた図解)説明文の仕組みや流れを図で見せる
Webページブラウザで読める形にする
アプリ・用途に合わせた図触って試せる教材や、目的に合う見せ方を作る

この「文書をもとに別形式を作る」機能は18歳以上が対象です。変換したあとも、元の要点や数字が抜けていないかを確認してください。

完成した文章やスライドを、別の場所へ書き出す

エクスポートとは、作った内容を別のアプリやファイルへ書き出すことです。文書をGoogleドキュメントで仕上げたり、スライドをPDFとして手元に残したりできます。

パソコンで文章を書き出す場合は、次の順に操作しましょう。

  1. 書き出したい文書があるチャットを開いてください
  2. Canvas右上の「共有とエクスポート(Share & export)」を選びましょう
  3. 「Googleドキュメントにエクスポート(Export to Docs)」を選んでください

新しいGoogleドキュメントで開いたら、見出しや改行などを確認します。文章だけを別の場所へ貼り付けたい場合は、同じメニューの「コンテンツをコピー」を使えます。

作ったもの書き出し先
文書Googleドキュメント、または内容をコピー
スライドGoogleスライド、またはPDF
PythonのコードColab(Googleのプログラム実行環境)

Pythonの場合は、Canvas上部の「Colabにエクスポート」を選び、そのあと「Colabを開く」へ進みます。コードの内容を理解せず、そのまま実行することは避けてください。

ほかの人に見せる「共有」は、書き出しとは別の操作

共有したい場合は、「共有とエクスポート」から「共有」を選ぶと、公開リンクを作れます。リンクを送る前に、見せてよい内容だけになっているかを確認しましょう。

共有されたCanvasは、自分用にコピーして編集を続けることもできます。この機能は18歳以上が対象で、共有リンクはGeminiモバイルアプリではなくWeb版で開きます(共有に関する公式ヘルプ)。

スマホでは「追加」からCanvasを選ぶ

AndroidとiPhone・iPadのGeminiアプリでも、文章やアプリを作ったり修正したりできます。最初の操作は次のとおりです。

  1. Geminiアプリを開き、ログインしてください
  2. 入力欄の下にある「追加」から「Canvas」を選びましょう
  3. 作ってほしいものを入力し、送信してください

スマホのブラウザを使う場合は、GeminiのWeb版で「ファイルを追加」からCanvasを選びます。文章を直したくなったら、そのチャットを開いて「最後の段落だけ短くして」などと続けて頼めます。

文書の書き出しは、モバイルアプリではCanvas上部のその他メニューから進めます。パソコンと同じ場所にボタンがあるとは限らないため、画面上部も見てみてください。

AndroidとiPhone・iPadの公式手順を確認しました。文書の文字スタイルや書式の編集は、パソコン版のみです。

操作が見つからないときの確認

困っていることまず確認すること
Canvasを始められないGeminiへログインし、入力欄の「追加」または「ファイルを追加」を開いているか
スマホで文字の書式を変えたい書式編集はパソコン版へ切り替える
文書から別形式を作れない、AI機能を追加できない対象は18歳以上。スマホでは「作成」がその他メニュー内にある場合もある
共有されたCanvasがアプリで開けないブラウザでGeminiのWeb版を開く

自動保存でも、大切な完成版は手元に残す

Canvasの変更は自動保存されますが、提出した版や採用した案は、普段使っている保存先にも残しておくと管理しやすくなります。文書はGoogleドキュメント、スライドはGoogleスライドやPDFなど、後で探せる形を選んでください。

公開・提出する前には、固有名詞・数字・日付・料金・引用を、元資料や公式情報と照合しましょう。別形式へ変換できたことと、内容が正しいことは別です。

判断クイズ

第1問

用語の意味を1文で知りたいとき、まずどちらを使いますか?

A. 普通のチャット
B. Canvas

第2問

長い記事の一部を何度も直したいとき、Canvasではどう進めますか?

A. 毎回、新しいチャットへ全文を貼り直す
B. いまの文章を見ながら、範囲を指定して修正を頼む

第3問

18歳以上の利用者が、Canvasのレポートを社内説明用のスライドにしたいと考えています。

A. 必ず最初から別のチャットで作る
B. Canvasの文書をもとにスライドを作る

まとめ

Canvasは、1つの原稿や資料をGeminiと一緒に作り込みたいときに便利です。文章の部分修正、自分での直接編集、スライドやアプリへの展開まで、同じ作業の続きとして進められます。

迷ったら、「このあと同じものを何度も直しそうか」と考えてみてください。最初は短い文章で、作成・部分修正・書き出しの流れをつかんでみましょう。

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