Geminiに前提条件を伝える書き方
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ざっくり言うと
Geminiへの頼みごとは、前提をひとこと足すだけで答えが変わります。自分はどんな立場で、誰に向けて、何のために、どんな形で欲しいのか。
Google公式の書き方ガイドでも、よい頼み方の基本としてPersona(役割)、Task(やってほしいこと)、Context(状況)、Format(形式)の4つが紹介されています。
そして、毎回まったく同じ前置きを打っているなら、その部分はGem(自分専用のAI)に預けられます。
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とはいえ、毎回そのスタッフに同じ説明をくり返すのは、さすがに手間です。いつもの決まりごとは、先に手順メモへ書いて渡しておきますよね。Geminiでも、同じ手が使えます。
正確には
Google Workspaceには、公式ガイド「ビジネスで効果的なAIプロンプトの書き方」(※原文:Writing Effective AI Prompts for Business)があります。このガイドでは、よいプロンプト(AIへ送る指示文)を作るときに考える要素として、Persona・Task・Context・Formatの4つが挙げられています。日本語にすると、役割・やってほしいこと・状況・形式です。
4つの中身を、表にまとめました。
| 要素 | 意味 | 書き方の例 |
|---|---|---|
| Persona(役割) | Geminiに「誰として答えてほしいか」 | 「私は個人事業主です」「あなたはベテランの編集者として」 |
| Task(やってほしいこと) | やってもらう作業を動詞で書く | 「書いて」「まとめて」「比較して」 |
| Context(状況) | その作業の背景・前提 | 「お得意様向けの案内文で」「初めての確定申告について」 |
| Format(形式) | 答えの形を指定する | 「箇条書きで」「表で」「3行で」 |
公式ガイドには、4つをまとめた例文も載っています。日本語にすると、こんな内容です。
私はプロジェクトマネージャーです(役割)。Webサイトのリニューアル案件で(状況)、詳しい進行管理表を作ってください(タスク)。日付・進捗・作業内容の項目を入れた、シンプルな表の形でお願いします(形式)。
英語の原文は、記事の最後の「参考ソース」の公式ページで読めます。
Google Workspaceの公式ブログでは、成果のよいプロンプトは平均21語ほど、多くの人が試しに書くプロンプトは9語未満だと紹介されています。思いついたまま短く送ってしまう場面、ありますよね。
ただしこれは公式の記事で示された平均で、すべての言語や質問に必要な語数を決める基準ではありません。大切なのは、語数を増やすことではなく、足りない前提を具体的に足すことです。
「状況」には何を書くか
サポートヘルプ「Geminiへのプロンプトを書くコツ」(※原文:Tips to write prompts for Gemini)にヒントがあります。自分の役割・読み手・目的・制約条件を状況として一緒に伝えると、Geminiが意図をつかみやすくなる、という説明です。事務の仕事なら、こんな中身になります。
- 場面
いつ・どこで使う文章か(社内で共有するドキュメントか、取引先へ送るメールか) - 読み手
誰が目を通すか(となりの席の同僚か、初めて取引する会社の担当者か) - 目的
何のために書くか(説明、依頼、お詫び、要約) - 制約
守ってほしい条件(文字数、言葉づかい、避けたい言い回し)
役割を決める書き方との違い
役割プロンプト、つまり「あなたはベテランの編集者です」と役どころを指定する書き方と、よく混同されます。ただ、この2つは別ものです。役割は「誰として答えるか」を決めます。前提は「どんな状況で、誰に向けて、何のために作るか」を渡します。ぶつかりませんから、両方書いてかまいません。
前提あり・なしで、返事はこう変わる
まず、前提なしで頼んだ場合です。
案内メールを書いて。
これでは、誰に送るのか、何を知らせたいのかが分かりません。当たり障りのない文面が返ってきます。
次に、前提ありの頼み方です。
私は工務店の事務担当です(役割)。
取引先の担当者へ、Googleドキュメントで作った見積書を送ります(状況)。
来週金曜日までに中身を確認してほしいことを
知らせるメールを書いてください(やってほしいこと)。
本文は200字以内、丁寧な敬語、箇条書きは使わないでお願いします(形式)。
ここまで書くと、宛先も用件もそろった下書きが返ってきます。あとは自分の名前と日付を確かめれば送れます。
逆に、前提を盛り込みすぎてもGeminiは迷います。1回の頼みごとにつき、役割1つ・作業1つが目安です。別の用事は、新しいチャットを開くか、あとから追加で聞くほうが整理できます。
残す前提は「Geminiが知らないと困ることだけ」と考えると選びやすくなります。お詫びメールなら、相手・理由・期限が要る一方、過去の細かい経緯まで全部入れると、肝心の依頼が埋もれてしまいますよね。
長くなってしまったら、送る前に一度だけ確かめてください。
- これは相手や目的を判断するために要ることか
- これは本文に入れてほしい事実か
- これは自分用のメモで、Geminiに渡さなくてよいことか
迷ったものは、最初の質問に入れなくて大丈夫です。あとから追加で聞けば足ります。
毎回打っている前提は、Gemに預けられる
この型で頼むのに慣れてくると、あることに気づきます。「私は工務店の事務担当です」「丁寧な敬語で」「200字以内で」。このあたりは、いつ書いてもまったく同じですよね。
同じ前置きを何度もコピペしているなら、そこがGemの出番です。GemはGeminiの中に自分専用のAIを作れる機能で、Googleの公式ブログでは「自分専用のAI専門家」と紹介されています(※原文:custom AI experts)。
作るときはGems manager(または「Gemを作成」)から進みます。決めるのは、次の3つです。
- Name(名前)
あとで見分けるための呼び名(「取引先メール担当」など) - Instructions(指示)
どう振る舞ってほしいかを書く、いちばん大事なところ - Knowledge(資料)
毎回見てほしいファイルがあれば添える
名前と指示を書いて保存すれば、それで完成です。作ったGemは、Web版とモバイルアプリ、対応するGoogle WorkspaceのGeminiサイドパネルに出てきます。ふだんの事務仕事の画面から、そのまま呼び出せます。
Gemに預けるもの、毎回書くもの
仕分けは、思ったより簡単です。変わらない前提はGemへ、そのつど変わる前提は用件と一緒に書きます。
- Gemに預ける
自分の仕事と立場、いつもの読み手、言葉づかいや文字数の決まり - 毎回書く
今回の相手、今回の用件、日付や金額
さきほどの見積書メールなら、Gemの指示はこう書けます。役割・振る舞い・制約の3点を順に書けば、それでそろいます。
あなたは工務店の事務担当を手伝うアシスタントです。
取引先へ送る日本語のビジネスメールを書いてください。
本文は200字以内、丁寧な敬語、箇条書きは使わないでください。
返事はメール本文だけにして、前置きや解説はつけないでください。
これを保存しておけば、次からの頼みごとはこれだけで済みます。
見積書を送りました。中身の確認と、来週金曜日までの返事をお願いする文面で。
毎回打っていた前置きが、1行になりました。返ってくる文面の質は変わりません。
なお、ふつうのGeminiとの会話と、Gemとの会話は別のものとして扱われます。前提を預けたつもりでも、ふつうのチャットには引き継がれません。用件はGemの画面で伝えてください。
Gemの指示に、個人情報や社外秘の固有名詞は書かないでください。取引先の担当者名や見積金額は、そのつど用件のほうに書けば足ります。
やってみよう
前提を1文ずつ足していく
前提を書くのは、Geminiへの気づかいではありません。欲しい答えを自分から取りに行くための段取りです。
しかも、その段取りは一度きりで終わらせられます。いつもの前置きはGemに預けて、今日の用件だけを書きましょう。事務仕事の手間は、そこからぐっと軽くなります!
よくある質問
- Q. Geminiに伝える「状況」には、具体的に何を書けばいいですか?
- A. 場面・読み手・目的・制約の4つです。いつどこで使う文章か、誰が目を通すか、何のために書くか、文字数や言葉づかいの決まりはあるか。これを添えるとGeminiが意図をつかみやすくなります。
- Q. Geminiで前提を伝えるのと、役割を決める書き方は何が違いますか?
- A. 役割は「誰として答えるか」を決め、前提は「どんな状況で、誰に向けて、何のために作るか」を渡します。別ものなのでぶつかりません。両方書いてかまいません。
- Q. Geminiに毎回同じ前置きを打っています。省けますか?
- A. Gem(自分専用のAI)に預けられます。自分の立場・いつもの読み手・言葉づかいや文字数の決まりはGemへ、今回の相手や用件・日付や金額はそのつど書く、と分けます。
- Q. Geminiへの前提は、長く書くほどよくなりますか?
- A. 盛り込みすぎるとGeminiは迷います。1回の頼みごとにつき役割1つ・作業1つが目安です。また、うその肩書きや帳簿と合わない金額をまぜると、Geminiはそれを本当だと思ったまま文章を作ります。
公開: 更新: ✓ 公式情報と照合:
参考ソース
- Google Workspace - Writing Effective AI Prompts for Business(公式情報)
- Google Workspace Learning Center - Tips to write prompts for Gemini(公式情報)
- Google Workspace Learning Center - Start with a great prompt(公式情報)
- Google Blog - 5 ways to write better AI prompts for Gemini in the Workspace side panel(公式情報)
- Gemini Apps Help - Get started with Gems in Gemini Apps(公式情報)
- Gemini Apps Help - Use Gems in Gemini Apps(公式情報)
- Google Blog - 5 tips on getting started with Gems, your custom AI experts(公式情報)
- Google公式 - Gemini(公式情報)
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