「前に作ったメールはどこだろう」「試しただけの会話を片付けたい」。Claudeを使い続けると、過去のチャットを探したり、整理したりする機会が増えてきます。

会話の一覧を開く、名前を変える、不要な会話を消す。まずはこの3つを押さえましょう。さらに、会話を覚えるMemory(メモリ)と、履歴を残さないIncognito chatの違いが分かると、相談に合わせて使い分けられます。

ざっくり言うと

「会話そのものを残すか」と「過去の情報を次の会話で使うか」は、別に考えましょう。
やりたいこと選ぶ方法
前のチャットを開くサイドバー/Chats and tasks
分かりやすい名前を付けるRename(名前変更)
不要な会話を1件ずつ消すDelete(削除)
複数の会話をまとめて消すChats and tasksで選択して削除
Claudeに昔の会話を探してもらう過去チャット検索
仕事の背景や好みを次の会話でも使うMemory(メモリ)
履歴は残し、この会話だけメモリを使わない新規チャットでMemoryをオフ
履歴にもメモリにも残さないIncognito chat(一時会話)

「履歴」「検索」「メモリ」は似ていますが、役割が違います。履歴は自分で開く会話の記録、検索はClaudeが以前の会話を探す機能、メモリは覚えた背景を次の相談へ生かす機能です。

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会話のノートと、そこから作った覚え書きは別

会話の履歴は、相談ごとのノートが並ぶ本棚のようなものです。名前を変えると背表紙が分かりやすくなり、削除するとそのノートが一覧からなくなります。

メモリは、ノートから抜き出した覚え書きだと考えてみてください。「小さなお店を経営している」「短い説明が好き」といった情報を、別の相談でも使うイメージです。

元のノートを捨てても、覚え書きが残ることがあります。だから、履歴を消しただけで、Claudeが覚えた内容も全部消えたとは考えないようにしましょう。

正確には

以下の操作と利用条件は、2026年10月3日に公式ヘルプで確認した内容です。Web版を中心に説明します。画面が違う場合は、各節の公式案内と手元の表示を見比べてください。

過去のチャットは、サイドバーか一覧から開く

最近の会話は、画面左側のサイドバーから開けます。過去の会話をまとめて見たいときは、「Chats and tasks」を選んでください。

目的のチャットを開けば、元の会話の続きからやり取りできます。「先週作ったお知らせメールを、今月の日付に直したい」なら、新規チャットより元のチャットを開くほうが進めやすくなります。

元の文章がその会話にあるため、「この文を直して」と相談を続けられるからです。名前を思い出せない会話は、次の節のように見つけたときに名前を変えておくと、次回探す手間が減ります。

入口の名称は、会話管理の公式ヘルプでも確認できます。会話を続けるか分けるかは、新しいチャットと続きのチャットの使い分けを参考にしてください。

Renameで、後から分かる名前にする

自動で付いたタイトルだけでは、何の相談だったか思い出しにくいことがあります。「文章作成」よりも、用事や月が入っているほうが探しやすいですよね。

たとえば、次のような名前にしてみましょう。

  • A社ホームページ構成
  • 10月の議事録整理
  • お客様へのお知らせメール
  • 確定申告で確認したいこと

Web版では、サイドバーか「Chats and tasks」で対象の会話にマウスを合わせます。右側の「⋮」から「Rename」を選び、自分が分かる名前へ変えてください。

名前を変えても、やり取りの中身は変わりません。後から使う言葉を名前に含めておくことが、整理のちょっとしたコツです。

2026年10月3日時点の操作は、名前変更の公式手順で確認できます。

不要な会話はDeleteで削除する

1件ずつ削除する場合

不要だと確認できたチャットは、次の手順で削除できます。消す前に、残したい文章や資料が含まれていないか見直しましょう。

  1. サイドバーか「Chats and tasks」で対象の会話を見つける
  2. 会話の右側にある「⋮」を押す
  3. 「Delete」を選ぶ
  4. 確認画面でもう一度「Delete」を押す

複数の会話をまとめて削除する場合

試しに使ったチャットがたくさん増えたときは、まとめて整理できます。1件ずつ同じ操作を繰り返す必要はありません。

  1. 「Chats and tasks」を開く
  2. 対象の会話の「⋮」から「Select」を選ぶ
  3. 追加で削除する会話にもチェックを付ける
  4. 選んだ会話を見直し、「Delete」を押して削除を確定する

選択範囲を間違えると、大切な会話も一緒に消してしまいます。特に「Select all」で全件を選ぶ場合は、確定前に対象を確認してください。

削除する前に、必要な内容を保存する

個人向けプランでは、削除した会話は履歴からすぐに消え、通常30日以内にAnthropicの保存システムからも削除されます。この30日間を、元へ戻せる猶予期間とは考えないでください。

残すか迷うものは、名前を変えて保管しておけば大丈夫です。まとめて消す前に、後半で紹介するデータのエクスポートで手元へ保存する方法もあります。

2026年10月3日に確認したデータ保持期間の公式案内には、法令対応や規約違反の調査などの例外もあります。職場のアカウントでは組織の保持方針を確認してください。

昔の内容を、Claude自身に探してもらう

有料プランでは、「前に相談した話を探して」とClaudeへ頼むこともできます。過去チャット検索は、会話の一覧を自分で開く操作とは別の機能です。

2026年10月3日時点では、Pro・Max・Team・Enterpriseが対象です。

Web・デスクトップ・モバイルで利用できます。たとえば、次のように尋ねられます。

  • 「前に話したA社の公開日を探して」
  • 「先週相談した料金プランの話を見つけて」
  • 「前に作った営業メールの内容を探して」

検索を行うと、その実行が現在の会話に表示されます。Claudeが過去の会話を参照した回答には、元のチャットへの引用も付くので、開いて内容を確認しましょう。

見つけた文章をそのまま使う前に、日付や条件が今も有効かを確かめてください。以前の会話に書いた情報が、現在も正しいとは限りません。

検索する範囲は、プロジェクトごとに分かれる

Projects(プロジェクト)は、関連するチャットや資料を案件ごとにまとめる場所です。検索するときも、次の区切りがあります。

いま相談している場所検索する過去の会話
プロジェクトの外プロジェクト外のチャット
あるプロジェクトの中そのプロジェクト内のチャット

たとえばA社のプロジェクトで探しているときに、B社のプロジェクトまで一度に検索する仕組みではありません。目的の会話を別のプロジェクトへ入れた覚えがあれば、そちらを開いて探してみましょう。

使いたくない場合は、「Settings」→「Memory」で「Search and reference chats」をオフにしてください。Enterpriseで会社独自の暗号化キーを使う場合など、組織の設定によって利用できないこともあります。

現在の条件は過去チャット検索の公式ヘルプで確認できます。案件の分け方は、ClaudeのProjects機能にまとめています。

Memoryは、会話の一覧ではなく「覚えた情報」を管理する

メモリは、仕事の背景や文章の好みなどを、次の相談でも使うための機能です。たとえば、次のような継続して役立つ情報が対象になります。

  • 自分の仕事や役割
  • 継続している案件の背景
  • 短く説明してほしい、などの文章の好み
  • 技術的な好みや普段の作業方法
  • いま進めている作業の内容

同じ説明を何度も繰り返さずに済む一方、今回だけの条件はその都度伝える必要があります。「今日は初心者向けに説明して」「今回の予算は5万円」といった指定は、今のメッセージにも書いてください。

履歴・検索・メモリの違いを、メール作成の例で見てみましょう。

機能メール作成で使う場合
履歴先週のメールを作ったチャットを自分で開く
過去チャット検索先週作ったメールがどの会話にあるか、Claudeに探してもらう
メモリ「いつも丁寧で短い文章を好む」といった背景を次の相談でも使う

2026年10月3日時点では、Free・Pro・Maxでメモリが標準でオンです。Team・Enterpriseでは、組織側の許可と利用者本人の設定が関係します。

新しいメモリは「Settings」→「Memory」から確認できます。「Topics」に覚えた内容が項目ごとに並ぶので、知っていてほしい内容と合っているか見てみましょう。

項目を選び、編集アイコンで修正するか「Delete」で削除できます。設定や提供条件は、メモリの公式ヘルプで利用前にも確認してください。

チャットを削除しても、メモリの項目は自動で消えない

新しいMemoryでは、元のチャットを消す操作と、そこから覚えた情報を消す操作は別です。

たとえば、以前の取引先の会社名を今後使ってほしくない場合です。相談したチャットを消しても、その会社名がメモリに残っていれば、それだけでは整理が終わりません。

「Settings」→「Memory」で該当する項目を開き、残したくない内容を確認して削除してください。元の会話も残したくないなら、チャット側でも削除します。

公式のメモリ説明は、会話が削除・期限切れになっても、生成されたメモリ項目は削除されないと案内しています。「履歴を消したから全部忘れた」と考えず、覚えた情報も別に確認しましょう。

履歴は残し、この会話だけメモリを使わない方法

自分の好みを反映させずに、架空のお客様の立場で文章を考えたい。でも、できた文章は後から読み返したい。そんなときは、通常チャットでMemoryだけオフにする方法が向いています。

Web版・Claude Desktopでは、次の順で設定してください。

  1. 新しいチャットを開く
  2. 入力欄の「+」を押す
  3. 「Memory」をオフにする
  4. 最初のメッセージを送る

この会話では、既存のメモリを使わず、新しいメモリにも追加しません。そのチャットから過去の会話を検索することもありませんが、会話自体は履歴に残ります。

後から別のチャットで過去チャット検索を使うと、この会話が見つかる場合はあります。「メモリを使わない」と「検索対象から外す」も、同じ意味ではない点に気をつけてください。

2026年10月3日時点では、最初の送信後にMemory設定を変更することはできません。変えたいときは新しいチャットを作り直しましょう。

公式の設定手順では、アカウント全体や組織ですでにメモリがオフの場合、入力欄の選択肢は表示されないとされています。見当たらないときは、アカウントの設定も確認してください。

履歴にも残さないなら、Incognito chatを使う

一度だけ試す質問など、後で会話を開く必要がない場合は、Incognito chat(一時会話)を選べます。2026年10月3日時点では、無料を含む全プランが対象です。

  1. プロジェクト外で、新しいチャットの画面を開く
  2. 右上のゴーストアイコン(おばけのマーク)を押す
  3. 「Incognito chat」の表示を確かめてから入力する
  4. 終わったら右上の「×」で閉じる

一時会話には、通常のチャットと次の違いがあります。

  • 通常のチャット履歴に保存されない
  • 既存のメモリを使わず、新しいメモリにも追加されない
  • 過去チャット検索の対象にならない
  • モデルの学習に使われない

プロジェクト内では一時会話を始められません。必要ならプロジェクトの外で開いてください。

Memoryオフと一時会話を、残したいかどうかで選ぶ

どちらもメモリを使いませんが、後から開けるかが違います。相談を始める前に、会話を残したいかを考えてみましょう。

通常チャットでMemoryをオフ

会話は履歴に残り、後から開き直せます。架空の条件で考えた文章を、保存しておきたいときにも使える方法です。別の会話からの過去チャット検索では、対象になる場合があります。

Incognito chat(一時会話)

通常の履歴には残らず、過去チャット検索の対象にもなりません。閉じた後に見返す必要がない、一度きりの相談に向いています。

一時会話は、途中で通常チャットへ変えたり、履歴へ保存したりすることができません。閉じると再び開けないため、少しでも残す可能性がある相談は、通常チャットで始めるほうが安心です。

なお、一時会話でもプロフィールに設定した好みなどは使われます。アカウントの設定が全部解除されるわけではありません。

画面の履歴に見えなくても、提供元では一定期間保持される

2026年10月3日に確認した一時会話の公式ヘルプでは、通常30日間保持すると案内されています。Team・Enterpriseでは組織のデータエクスポートに含まれ、保持方針によってはさらに長く残る場合もあります。

履歴を手元へ保存するなら、エクスポートする

チャットを大量に整理する前に、会話データを手元へ残しておきたいこともあります。Free・Pro・Maxの個人ユーザーは、データのエクスポート(まとめて取り出すこと)を利用できます。

Web版かClaude Desktopで、次のように進めてください。

  1. 画面左下の自分のアイコンから「Settings」を開く
  2. 「Privacy」を選ぶ
  3. 「Export data」を押す
  4. 処理後に届くメールのリンクからデータをダウンロードする

メールはアカウントに登録したアドレスへ届き、リンクの有効期間は24時間です。受け取るまで少し時間がかかる場合があるので、大量のチャットを削除するなら、先に保存内容を確認しておきましょう。

2026年10月3日時点では、スマートフォンのアプリからは申請できません。Team・Enterpriseのデータ書き出しは、組織の代表所有者(Primary Owner)が管理します。

エクスポートの公式ヘルプでは、書き出したデータを別の個人アカウントへ取り込むことはできないとされています。会話を保存する方法であり、削除したチャットを画面へ戻すための復元機能とは分けて考えてください。

最初は、名前変更・不要な会話の削除・一時会話から

使い始めたばかりなら、すべての設定を一度に覚える必要はありません。まずは、次の3つを使い分けてみましょう。

  1. また使うチャットには、用事が分かる名前を付ける
  2. 本当に不要だと確認できたチャットだけ削除する
  3. 最初から見返す必要がない相談は、一時会話で始める

会話が増えてから、過去チャット検索やProjectsを使っても十分です。メモリを利用する場合は、履歴とは別に、何を覚えているかもときどき確認してください。

判断クイズ

第1問

後から読み返したい相談ですが、この会話では普段のメモリを使いたくありません。どちらを選びますか?

A. Incognito chatを始める。
B. 通常の新規チャットでMemoryをオフにする。

第2問

新しいMemoryを使っています。チャットを削除したら、そこから覚えた情報も全部消えますか?

A. メモリの項目も自動で消える。
B. メモリの項目は別に確認して削除する。

第3問

Incognito chatなら、機密資料も会社のルールを確認せず入力してよいですか?

A. 履歴に残らないので入力してよい。
B. 提供元での保持や組織の管理があるため、会社のルールを確認する。

まとめ

過去の会話を見たいなら履歴、Claudeに探してもらうなら過去チャット検索、継続する背景を覚えてもらうならメモリ。それぞれの役割を分けると、必要な操作を選びやすくなります。

残したい会話は名前を変えて保管し、不要なものだけ削除しましょう。新しいメモリでは、チャットを消しても覚えた項目は自動で消えないため、残したくない情報はメモリ側でも確認してください。

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