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ロールプロンプト(役割指示)

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ざっくり言うと

ロールプロンプトとは、AIに「あなたは○○です」と役割を伝えてから用件を頼む書き方です。答えの語り口や、どこに目を向けるかが変わります。ただし、それでAIに知識や資格が加わるわけではありません。答えの中身が正しくなる保証もありません。

たとえば、お客様へ出すお詫びメールを見てほしいとします。「この文章を直して」とだけ頼むと、どこを直すかはAIまかせです。

「取引先とのやり取りに慣れた事務担当として、失礼に聞こえる言い回しを指摘して」と伝えるとどうでしょう。見てほしい場所がはっきりします。

イメージ

正確には

役割を伝える書き方は、AIへの指示を工夫するやり方(プロンプトエンジニアリング)のなかで、広く知られた基本のひとつです。各社の公式ドキュメントでも、次のように紹介されています。

提供元公式ドキュメントの案内
Anthropicシステムプロンプトで役割を設定すると、利用目的に合わせてClaudeの振る舞いとトーンを集中させられると案内
OpenAIトーン・目標・望む応答例といった上位の指示を渡す方法を案内。渡し先はResponses APIのinstructions、Chat Completions APIならdeveloperメッセージ
Google AI for DevelopersSystem Instructionやプロンプトで役割を定義する例を案内

どのくらい効くかは、モデル・作業内容・指示の書き方で変わります

なぜ役割を伝えると答えが変わるのか

役割の指定は、「どの視点で、どんな言葉で答えてほしいか」をAIに渡すための指示です。AIは、その指示と質問をあわせて続きの文章を作ります。

AIの中で「その職業らしい文章だけを引っぱり出す」処理が動いているかどうかは公開されておらず、内部で何が起きているかまでは断定できません。

システムプロンプトとの関係

ロールプロンプトは、システムプロンプト(会話全体の方針をあらかじめ決めておく仕組み)と組み合わせて使われることがよくあります。役割を書く場所は、次のように分かれます。

どこに書くか書き方・指定先
チャットの質問文のなか「あなたは○○です」のひとこと
OpenAIのAPIinstructions / developerメッセージ
ClaudeのAPIsystemパラメータ
GeminiのAPISystem Instruction

チャットしか使わない場合は、表の1行目だけ覚えておけば十分です。

ここから先はAPIを使う方向けです。上位の指示がどれくらい優先されるか、次の会話へ引き継がれるかは、提供元ごとに違います。たとえばOpenAIの現行ガイドでは、instructionsはそのリクエストにだけ適用されると説明されています。previous_response_idを指定しただけでは、前回のinstructionsは引き継がれません。

使う場面

役割・相手・話し方の3つをそろえて書きましょう

よく使われる役割の例

役割効きやすい場面
小学校の先生専門用語を避けて、やさしく説明してほしいとき
編集者・校正者文章の構成・誤字脱字・読みやすさを見てほしいとき
コードレビュアープログラムの問題点や改善点を指摘してほしいとき
キャリアコーチ質問を返してもらいながら、相談ごとを整理したいとき
辛口の批評家自分の思いつきの弱いところを、遠慮なく突いてほしいとき

役割の指示が効くのは、視点を選びたいときです

「答えが1つに決まる」ことより「どの視点で答えるか」が大事な場面ほど、役割の指定が効きます。たとえば、こんなときですね。

  • はじめての人にも分かるよう、かみくだいて説明してほしい
  • ある立場から見た検討項目を、ひととおり並べてほしい
  • 編集者の目で、書いた文章を直してほしい
  • お客様や上司の立場になって、送る前の文章を読み直してほしい

反対に、価格・法律・医療・制度のように事実確認が大事な場面では、役割を伝えるだけでは足りません。「専門家として答えて」と書いても、AIが資格を持ち、資料を確認しているわけではないからです。

出てきた答えは、次の3点で見てください。

  1. 頼んだ役割に合った視点になっているか
  2. 説明の言葉が、伝えたい相手に合っているか
  3. 事実の言い切りが、必要以上に強くなっていないか

強い言い切りが気になったら、そのままにしないでください。制度や料金なら、発行元の公式サイトで元の記述を確かめてから使いましょう。

うまく効かないときは、役割だけでなく「誰に向けて」「何を決めたいか」「どのくらい詳しく」も書き足してみてください。

注意点

役割を与えたからといって、AIが無敵になるわけではありません。答えの見せ方を整える道具であって、内容の正しさを保証する道具ではありません。ここだけは覚えておいてください。

関連用語

どれも「AIへの頼み方」にまつわる言葉です。あわせて押さえると、指示の引き出しが増えます。

やってみよう

よくある質問

Q. ロールプロンプトとは何ですか?
A. AIに「あなたは○○です」と役割を伝えてから用件を頼む書き方です。答えの語り口や、どこに目を向けるかが変わります。
Q. 役割を伝えるとき、何を書けばよいですか?
A. 役割・相手・話し方の3つをそろえると効きやすくなります。どんな立場で答えてほしいか、誰に向けた話か、やさしくか短くか厳しめか、を書き添えてください。
Q. ロールプロンプトは、どんなときに効きますか?
A. 答えが1つに決まることより、どの視点で答えるかが大事な場面です。かみくだいた説明、ある立場から見た検討項目の洗い出し、送る前の文章の読み直しなどが当てはまります。
Q. 「専門家として答えて」と書けば、専門家の回答になりますか?
A. なりません。役割を与えても、AIが資格を持ち資料を確認しているわけではないからです。返ってくるのは参考情報どまりで、最後の判断は本物の専門家に相談してください。

公開: 更新: ✓ 公式情報と照合:

参考ソース

判断クイズ

「あなたは税理士です」と書けば、答えの中身まで変わると思っていませんか?

3問です。答えるとその場で解説が出ます。全問終えたら、「回答を記録する」で学習の記録に残せます。

1. 確定申告の相談で「あなたはベテランの税理士です」と前置きしました。この一文で変わるのは?
2. 役割を伝えたのに、返ってきた説明が難しすぎました。次に書き足すのは?
3. 役割を指定した答えに、強い言い切りが混ざっていました。どうしますか?

全問に答えると、回答を記録できます。

残るのは「答えたかどうか」だけで、正解数は保存されません。この端末の中だけに残り、別の端末には引き継がれません。

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