ざっくり言うと

プロンプト(Prompt)とは、生成AIに渡す指示文のことです。チャット欄に打ち込んだあなたの言葉が、まるごとプロンプトにあたります。返ってくる答えの使いやすさは、この書き方しだいで大きく変わります。

英語のpromptには、もともと「うながす・きっかけを与える」という意味があります。AIに「こう動いてね」と最初のひと押しをするのが、プロンプトです。

「プロンプト」と聞くと、覚えないといけない呪文のように感じるかもしれません。実際は、いつもの日本語のままで大丈夫です。短くても長くても、質問でも依頼でも、AIに渡した入力はすべてプロンプトです。

イメージ

この注文票の書き方を工夫して、AIからよい答えを引き出す技術を、プロンプトエンジニアリングと呼びます。専門職として扱われることもあるくらい、注目されている分野です。

正確には

OpenAI・Anthropic・Googleの公式ドキュメントは、プロンプトエンジニアリングをそれぞれこう説明しています。

会社公式文書位置づけ・工夫
OpenAIプロンプトエンジニアリングガイドプロンプトを「モデルに与える入力(input)」と位置づける。明確な指示・関連する情報・例の提示などを組み合わせると、出力の品質が上がるとする
Anthropic公式ドキュメント(Claude)「明確で具体的な指示」「役割の指定」「例の提供」といった工夫をすすめる。プロンプトを単なる質問文でなく、AIに渡す設計図として扱う
GooglePrompt design strategiesGeminiへの入力を要素に分けて組み立てると効果的だとまとめる。挙げているのは指示(instruction)・前提となるコンテキスト・加工してほしい入力データ・お手本になる例(few-shot examples)など

3社に共通しているのは、指示をはっきりさせることと、例を添えることです。

プロンプトを分解すると、4つの要素になります

よく出てくるのは、次の4つです。

要素役割例
指示(Instruction)AIにやってほしいこと「以下の文章を3行に要約して」
コンテキスト(Context)前提になる情報や背景「読み手は中学生です」
入力データ(Input)加工してほしい文章など要約したい本文
期待する出力形式返し方の指定「箇条書きで、絵文字なし」

毎回4つとも書く必要はありません。ただ、「思ったような答えが返ってこない」と感じたら、このどれかが抜けていないか見てみてください。足りない要素を書き足すと、改善しやすいです。

たとえば「ブログ案を出して」とだけ頼むと、AIは読み手も文字数も雰囲気も想像で埋めます。そこに「初心者向け」「見出し5本」「やさしい口調」「最後に次の行動を1つ」と足すと、注文票が一気に具体的になります。

プロンプトには、自分で打ち込むもの(ユーザープロンプト)のほかに、AIサービス側があらかじめ仕込んでいる指示(システムプロンプト)もあります。ふだん目に触れるのは、自分で打ち込むほうだけです。

プロンプトは長いほどよい、とは限りません

注意点

答えがズレたら、1か所だけ直して比べてみましょう

出てきた答えがズレていたら、AIを責める前に、プロンプトを1か所だけ直してもう一度投げてみてください。「読み手を足す」「形式を足す」「禁止事項を足す」のように変える点を1つに絞ると、何が効いたのかが分かります。

この比べ方を覚えると、難しいテンプレートを丸暗記しなくても改善できます。まずは「何を変えたら、答えがどう変わったか」を見るだけで十分です。

プロンプト作りは、一発で完璧に書く作業ではなく、少しずつ直していく作業です。

関連用語

どれも「プロンプトをどう書くか」の工夫です。土台になるのは、ここで見た「プロンプトとは、AIに渡す入力の全体」という考え方です。

やってみよう