ざっくり言うと

機械学習(きかいがくしゅう / ML: Machine Learning)は、たくさんのデータからパターンを学び、まだ見ていないデータについて予測や分類をする技術です。

これまでは、判断のルールを人が1つずつ書いていました。機械学習では、そのルールにあたる数値を、データから見つけます。

ひとことでいえば「機械学習 = データから予測のパターンを学ぶ方法」。AI(人工知能)という大きな分野の中にある、主要な技術のひとつです。

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ここで出てきた「モデル」とは、学習した結果が詰まった計算の仕組みのことです。

そして機械学習でいう「学習」は、人が意味を理解して覚えるのとは違います。モデルは、答えとのズレや報酬といった数値を手がかりに、中の数値を少しずつ調整しているだけです。「データを使って性能を上げていく仕組み」くらいに受け取ってください。

正確には

機械学習の説明は、資料によって言葉の選び方が少し違います。それでも見ている中身は共通しています。

出典機械学習をどう説明しているか
IBM訓練データのパターンを学び、新しいデータについて推論するAIの一分野
Google for Developers入力データにもとづいて予測するモデルを訓練する技術
総務省(令和元年版 情報通信白書)AI・機械学習・深層学習の関係を整理し、深層学習は機械学習の一手法と説明

自動化とは、どこが違うのか

つまずきやすいのが「自動化」との違いです。どちらも機械が勝手に動いているように見えますが、中身はかなり違います。

分かれ目は、判断のルールを人が書いたのか、データから学ばせたのかです。

自動化

決まった手順を、人が書いたルールどおりに繰り返します。毎月1日に請求書を送るだけなら、これにあたります。

機械学習

過去のデータから予測のパターンを見つけ、はじめての場面にも当てはめます。過去の支払い状況から「今回は遅れそうな取引先」に見当をつけるなら、こちらです。

実際のシステムでは、人が書いたルールと機械学習を組み合わせていることもあります。「AI搭載」と書いてあるかどうかで判断せず、何を学んで何を予測しているのかを確かめてみてください。

代表的な3つの学習方式

機械学習の分け方はいくつもありますが、まずは代表的な3つを見比べてみてください。

学習方式学び方必要なデータ身近な例
教師あり学習(Supervised Learning)「問題」と「正解」のペアを大量に見せて覚えさせるラベル付きデータ(正解つき)スパムメール判定 / 画像の中の猫を見分ける
教師なし学習(Unsupervised Learning)正解は与えず、データ内の構造や似たもの同士のまとまりを見つけるラベルなしデータ顧客のセグメント分け / 異常候補の発見
強化学習(Reinforcement Learning)環境で行動し、得られる報酬を大きくする方策を学ぶ状態・行動・報酬ゲーム / ロボット制御

この3つ以外にも、半教師あり学習や自己教師あり学習、複数の方式を組み合わせるやり方があります。

深層学習(ディープラーニング)との関係

「機械学習」と「深層学習」も混ざりやすい言葉です。深層学習は、機械学習の中にあるひとつの手法にあたります。入れ子で表すと、こうなります。

  • AI(人工知能) — 目的に向けて予測や判断などを行う技術の総称
    • 機械学習 — 例から傾向をつかむ方法
      • 深層学習 — 何層もの計算で複雑な特徴を扱う方法

生成AIは、少し切り口の違う言葉です。「新しい文章や画像を作り出す」という、目的と出力による分け方を指します。多くの生成AIは深層学習を使いますが、この入れ子にそのまま並べると、分け方の軸が混ざってしまいます。

使う場面

機械学習は、身の回りでもう動いています

機械学習では「汎化(はんか)」が目標になります。訓練に使っていない、はじめて出会うデータでも役に立つ状態のことです。

ただし、実際に集まってくるデータが訓練したときと大きく変わると、性能が落ちることがあります。使い始めたら終わり、ではありません。想定どおりの精度が今も出ているかを、ときどき確かめてください。

注意点

やってみよう

身の回りから1日1つ見つけてみる

もう一段だけ中をのぞきたくなったら、同じ「AIの種類」の章から深層学習(ディープラーニング)って何?、生成AI(GenAI)の仕組みへ進んでみてください。