Claudeに「もっと短く」「いつも結論から」と、毎回頼んでいませんか?普段の好みと案件のルールを分けて設定すると、同じ説明を打ち直す手間を減らせます。

ざっくり言うと

Claudeの口調を継続して整える方法は3つです。すべての会話、案件ごと、作業ごとに分けて選びましょう。

口調の設定は、適用範囲で選ぶ

やりたいこと使う場所
いつも日本語で、結論から答えてほしいInstructions for Claude
A社案件だけ丁寧な敬体にしたいProject instructions
ブログの案件だけ初心者向けにしたいProject instructions
毎回同じ文体・形式でメールを作りたいSkills
ブランドのルールに沿って資料を作りたいSkills
今回の1回答だけ短くしたい今のチャット

Instructions for Claudeはアカウント全体への指示です。Projectsは案件の資料と指示をまとめる場所、Skillsは繰り返す作業の手順や知識をまとめる仕組み、と考えてください。

イメージ

同じ相手と仕事をしていても、普段の話し方と案件ごとの決まりは違いますよね。Claudeへの指示も、次のように役割を分けられます。

  • Instructions for Claudeへ「日本語で、結論を先に」と書く。
  • A社Projectへ「取引先向けの敬体で、商品名は正式名称を使う」と書く。
  • メール作成Skillへ「件名候補を3つ作り、最後に次の行動を1文で示す」と書く。

この組み合わせなら、普段の好みを保ちながら、A社のルールに合うメールを決まった手順で作れます。同じ指示を3か所へコピーする必要はありません。

正確には

普段の好みは、Instructions for Claudeへ

公式のパーソナライズ案内では、プロフィール指示として説明されています。ここに書いた指示は、Claudeとのすべての会話へ適用されます。

基本の口調や説明の仕方など、ほぼ毎回使う好みに向いている場所です。まずは3〜5行程度から始め、気になったところだけ調整してください。

日本語で回答してください。
結論を先に書いてください。
文章は簡潔にしてください。
専門用語には短い説明を付けてください。

一方、今月の予算や今回の商品名は、一時的な情報です。A社だけの表現ルールも、アカウント全体に入れると別の仕事へ混ざるおそれがあります。

「短く」と「詳しく」、「フランクに」と「非常にフォーマルに」を同時に入れると、優先する条件が曖昧です。長く書くことより、矛盾のない基本ルールに絞ることを意識しましょう。

案件だけのルールは、Project instructionsへ

Project instructionsは、そのProject内のチャットだけに適用されます。たとえば、サイト制作の案件なら次のように書けます。

このProjectで作る文章は、40〜60代の一般のお客様向けです。
丁寧ですが、かしこまりすぎない敬体にしてください。
専門用語はできるだけ日常の言葉に言い換えてください。
1段落は150文字程度を目安にしてください。

文体だけでなく、案件ごとの用語や禁止表現もまとめられます。継続して使う資料はProject knowledgeへ追加すると、そのProject内のチャットで参照されます。

2026年10月1日に確認したProjectsの公式案内では、Freeを含むすべてのユーザーが利用できます。

Freeで作成できるProjectは最大5つです。利用時には、同じ公式ページで最新の条件を確認してください。

繰り返す書き方や作業は、Skillsへ

公式ヘルプは、Skillsを指示・スクリプト・参考資料などをまとめたフォルダと説明しています。Claudeは依頼に関連するSkillを判断し、必要な内容を読み込みます。

口調を整えるだけでなく、次のような作業にも使える仕組みです。

  • 会社の文体と形式に合わせて顧客メールを作る。
  • 決まった構成で議事録を作る。
  • 同じチェック手順で文章を見直す。
  • ブランドのルールに沿って資料を作る。

Skillsは、特定の作業で繰り返し使う手順や知識をまとめたいときに向いています。複数の案件で同じやり方を使うなら、案件ごとに長い指示を写す手間も減らせます。

Skillsが使えるプランと条件

2026年10月1日に確認したSkillsの利用案内は、次のとおりです。設定場所と提供条件は、利用時にも同じ公式ページで確認しましょう。

項目公式で確認した内容
対象プランFree・Pro・Max・Team・Enterprise
必要な機能Code execution and file creation(コード実行とファイル作成)を有効にする。
個人プランの設定Settings→Capabilitiesで必要な機能を確認する。
Skillsの確認場所Customize→Skillsで個々のSkillを有効にする。
Team・Enterprise組織の設定も関わる。見当たらないときは組織のOwnerへ確認する。

カスタムSkillsの作成案内では、簡単なSkillは数行の指示から作れるとされています。プログラミングは必須ではありません。

ただし「このProjectは敬体で」「記事は1000〜1500文字」のような単純な決まりなら、Project instructionsで十分です。作業が何段階もある、同じ形式を繰り返す、参考資料も一緒に使う、というときにSkillsを検討してください。

Skillsが使われないとき

有効にしたSkillでも、すべての依頼で読み込まれるとは限りません。Claudeは作業との関連を見て、必要な情報を読み込むためです。

期待どおりに使われないときは、有効になっているか、説明から用途が分かるかを確認しましょう。そのうえで、依頼文で使ってほしいSkillを名指ししてみてください。

古いStylesの記事を見たときは

以前のClaudeには、簡潔・フォーマル・詳しい説明などを選ぶStylesの案内がありました。古い記事や動画には、その画面の説明が残っています。

2026年10月1日に確認した公式のパーソナライズ案内は、Instructions for Claude・Project instructions・Skillsで説明しています。

ただし、この案内だけではStylesの廃止時期や自動移行は断定できません。古い画面を探し続けるより、現在の画面と公式ヘルプで設定場所を確かめてください。

口調を簡潔にしたり、自分の文章へ近づけたりする目的は変わりません。今から整えるなら、まずは3つの設定の適用範囲を理解しましょう。

今回だけ変えるなら、チャットで頼む

1回だけなら、継続設定を触る必要はありません。「3行でまとめて」「取引先向けの敬語で」と、今のチャットで頼めば十分です。

「丁寧に」だけでなく、誰に向けた文章なのかも伝えてください。取引先へのメール、社内チャット、一般のお客様への案内では、適した口調が違います。

次は、元の文章も含めた完成例です。そのまま貼って試せます。

次の文章を、取引先へ送るメールとして書き直してください。
丁寧ですが、かしこまりすぎない敬語にし、内容は変えないでください。

元の文章:
資料を確認しました。修正はありません。この内容で進めてください。

「今回は短く」「この案件では丁寧に」のように適用範囲を示すと、普段の好みとの違いも伝えやすくなります。

自分の文体に近づけたいなら、見本を渡す

自分が書いた文章を見本にする方法もあります。内容と文体を分け、何を参考にしてほしいかを具体的に伝えましょう。

語尾、文の長さ、改行、敬語の強さなどを示してください。「この文章を参考に」だけだと、見本の内容まで引きずられるおそれがあります。

次は架空のメールを使った例です。実際の仕事メールは、個人情報や機密情報を取り除いてから使いましょう。

以下は文体の見本です。
内容ではなく、文の長さ・敬語・改行の仕方だけを参考にしてください。

文体の見本:
お世話になっております。
資料を確認しました。修正はありません。
この内容で進めていただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。

この文体で、取引先へのメールを書いてください。
伝える内容:
提案書を受け取りました。内容を確認し、明日までに返事をします。

複数の設定で、指示がぶつかったら

普段の指示は「簡潔に」、案件の指示は「背景から詳しく」、Skillは「300文字以内」。こう重なると、求める詳しさが曖昧になります。

設定ごとの役割を分け、矛盾する条件や重複した指示を見直してください。細かい指示を増やす前に、今回の回答で何を優先するかを伝えましょう。

口調が整っても、答えの事実が正しくなるとは限りません。公開する文章は、固有名詞や数字を元の資料と照合する必要があります。

やってみよう

30秒で、いつもの指示を分けてみる

Claudeへ繰り返し書いている指示を1つ思い出してください。どこまで使いたいかで、置き場所を選べます。

指示を使う範囲置き場所
今回の1回だけ今のチャット
ほぼすべての会話Instructions for Claude
この案件のチャットProject instructions
特定の作業をするときSkills

判断クイズ

第1問

すべての会話で「日本語・結論先・専門用語には説明」を使いたいときは?

A. Instructions for Claude
B. A社Project
C. 営業メールSkill

第2問

A社案件だけ「丁寧な敬体・煽り表現禁止」にしたいときは?

A. Instructions for Claude
B. A社のProject instructions
C. 毎回手入力

第3問

複数の案件で、毎回同じ手順・同じ形式の議事録を作りたいときは?

A. すべてInstructionsへ入れる。
B. 案件ごとに同じ指示をコピーする。
C. 議事録作成Skillとしてまとめる。

まとめ

普段の好みはInstructions for Claude、案件のルールはProject instructions、繰り返す作業はSkillsへ。今回だけなら、今のチャットで伝えてください。

まずは、毎回打ち直している指示を1つだけ整理してみましょう。必要なところから設定すると、管理するルールも増やしすぎずに済みます。