AI(人工知能)
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ざっくり言うと
AI(エーアイ / Artificial Intelligence / 人工知能)とは、人がやると頭を使う仕事をコンピューターに肩代わりさせる技術をまとめた呼び名です。 特定の製品名でも、決まった仕組みの名前でもなく、AIという研究分野まるごとを指す言葉だと思ってください。
ニュースで「AIが」と聞くと、ChatGPTのように話し相手になるAIを思い浮かべますよね。 ただ、言葉としてのAIは、もっと広い範囲を指しています。
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正確には
定義は1つに決まっていない
総務省の『令和元年版 情報通信白書』は、AIに明確な定義はなく、研究者によって解釈が異なると整理しています。
海外の資料に目を向けると、言い回しが少し変わります。
- IBM
学習・問題解決・意思決定といった人間の知能に結びつく能力を、機械が模倣できるようにする技術 - NIST
人が定めた目的に対して予測・推奨・意思決定を行う機械ベースのシステム
言い回しは資料ごとに違いますが、共通しているのはAIが1つの製品名ではなく、幅広いシステムや研究分野をまとめて指す言葉だという点です。
名前が付いたのは1956年
AIという言葉は、1956年にアメリカのダートマス大学で開かれた研究会議で提案されたのが始まりとされています。 提案したのは、計算機科学者のジョン・マッカーシーです。 この会議は、通称ダートマス会議と呼ばれています。
総務省の白書も、AI研究は1950年代から始まり、複数回のブームと「冬の時代」を経ながら発展してきたと整理しています。 つまりAIは、ここ数年で生まれた新しい言葉ではありません。 期待が高まる時期と停滞する時期をくり返しながら、1950年代から使われ続けてきた言葉です。
機械学習や生成AIとの関係
「AI」の内側には、もう少し細かい呼び名がいくつも並んでいます。 ニュースでよく一緒に出てくるものを整理すると、次のようになります。
| 用語 | 位置づけ | ざっくり何? |
|---|---|---|
| AI(人工知能) | いちばん外側の呼び名 | 人がやると頭を使う仕事を機械にさせる技術の総称 |
| 機械学習(ML / Machine Learning) | AIの中の一分野 | 大量のデータからルールを自動で学ぶやり方 |
| 深層学習(ディープラーニング / Deep Learning) | 機械学習の中の一手法 | ニューラルネットワーク(計算のまとまり)を何層にも重ねて、複雑な特徴をつかむ方式 |
| 生成AI(Generative AI) | 出力の種類に注目した分類 | 文章・画像・音声などを新しく作り出すAI |
| LLM(大規模言語モデル) | 生成AIの中核技術の1つ | 言語に特化した巨大モデル(ChatGPT等の中身) |
AIの中に機械学習があり、その中に深層学習がある、という部分ははっきり入れ子です。 生成AIだけは分け方の基準が違い、何を出力するかで区切られています。 多くの生成AIは深層学習を使いますが、すべてを一直線の入れ子として扱うと不正確です。 LLMは、言語を扱う生成AIで広く使われるモデルの一種です。
ニュースの見出しに出てくるのは、たいていいちばん外側の「AI」だけです。 記事を読むときに、中身がどれにあたるのかを一段だけ確かめると、話がぐっと具体的になります。
使う場面
同じ「AI」でも、場面で中身が変わる
「AI」という言葉は、話している場面によって指すものがガラッと変わります。 ここが厄介なところです。
- 報道・営業トーク
生成AI(ChatGPT・Gemini・Claude等)を指していることがある - 学術・研究
機械学習・深層学習・記号推論・探索アルゴリズムなど、分野全体を指す - 製品名・機能名
スマホの顔認識、迷惑メール判定、おすすめ表示なども「AI機能」と呼ばれる - 法律・ガイドライン
国ごとに「AIシステム」の定義が個別に置かれ、EU AI Act等では別途定義がある
2つ目の学術・研究には、耳慣れない言葉が並びます。 ただ、覚えなくて大丈夫です。 研究の世界では、もっと広い範囲をまとめてAIと呼んでいる、と分かれば十分です。
打ち合わせで「AI」という単語が出てきたら、「それはどの種類のAIですか」と一段だけ深掘りしてみてください。 何を渡すと何が返ってくるのかまで聞けると、認識のずれを減らせます。
注意点
関連用語
- 生成AI — 文章や画像などを新しく作り出すタイプのAI
- LLM(大規模言語モデル) — 生成AIの中核にある、言語に特化した巨大モデル
- AGI / ASI — 人間並み、あるいは人間を超えるAIを指す言葉
- AIセーフティ — 安全に使い、安全に作るための考え方
入門記事としてまとめて読みたい方は、AIってそもそも何? もどうぞ。
やってみよう
まず、いま使っているサービスを1つ選んでください。 スマホの写真アプリでも、毎日開くメールソフトでも、通販サイトでもかまいません。
この3つに分けて言えるようになると、「AI」という大きな言葉に飲み込まれずにすみます。 次に「AI搭載」の売り込みを受けたときも、聞くことは同じ3つで足ります。
よくある質問
- Q. AI(人工知能)とは何ですか?
- A. 人がやると頭を使う仕事を、コンピューターに肩代わりさせる技術をまとめた呼び名です。特定の製品名でも決まった仕組みの名前でもなく、AIという研究分野まるごとを指します。
- Q. 会話するAIだけが、AIなのですか?
- A. 違います。写真に写った顔を見分ける機能、迷惑な投稿を見つける仕組み、通販サイトのおすすめ商品の並び替えも、広い意味でAIに含まれます。会話するAIは、全体から見れば一部分です。
- Q. AIという言葉は、いつからあるのですか?
- A. 1956年にアメリカのダートマス大学で開かれた研究会議で提案されたのが始まりとされています。ここ数年の新語ではなく、期待が高まる時期と停滞する時期をくり返しながら使われてきました。
- Q. 打ち合わせでAIと言われたら、どう聞き返せばいいですか?
- A. それはどの種類のAIですか、と一段だけ深掘りしてください。報道、学術、製品名、法律では指すものが変わります。何を渡すと何が返ってくるのかまで聞けると、認識のずれを減らせます。
公開: 更新: ✓ 公式情報と照合:
参考ソース
判断クイズ
打ち合わせで出てきた「AI」が、何を指しているか聞き返せますか?
3問です。答えるとその場で解説が出ます。全問終えたら、「回答を記録する」で学習の記録に残せます。
全問に答えると、回答を記録できます。
残るのは「答えたかどうか」だけで、正解数は保存されません。この端末の中だけに残り、別の端末には引き継がれません。
この教科書は無料で全文公開しています。仕事で使えるところまで進みたい方は、実習と資料がそろった生徒プランをどうぞ。