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副業・ビジネスでの注意点

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ざっくり言うと

副業や仕事でAIを使うときの目安は、「下書きはAI、責任は人間」の一行です。

作ったものを売ってよいか。クライアントに伝えるべきか。どの情報まで入れてよいか。どれも決めるのはAIではなく、店の責任者です。答えは、法律・契約・サービスの規約の3つで変わります。

いちばん覚えて帰ってほしいのは、下書きはAI、責任は人間という一行です。誰の名前で世に出すかを意識するだけで、判断に迷ったときの基準がはっきりします。

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迷ったら、3つの問いに分けてみてください。「これは売っていい?」(著作権と規約)、「これは入れていい?」(情報漏洩と個人情報)、「これは黙っていていい?」(開示と契約)。どれに引っかかっているかが分かるだけで、調べる先がしぼれます。

正確には

まずは、場面ごとの早見表から

よくある場面と、まず見るところを表にしました。個別の判断は、必ず一次情報と専門家(弁護士・税理士・社労士)に確認してください。

場面主な論点まず確認すべきこと
AI生成画像・文章を販売する著作権・各社利用規約ツール側の商用利用条件 / 著作物の類似性
クライアントの仕事でAIを使う契約・秘密保持・開示契約書のAI条項 / 発注者のAI利用ポリシー
クラウドソーシングでAI活用プラットフォーム規約利用規約・FAQ・案件ごとの条件
顧客データをAIに入れる個人情報保護法・秘密保持利用目的 / 本人同意の要否 / 提供事業者のデータ利用
納品物の品質を確認する契約上の品質・検収条件事実確認(ファクトチェック)の担当と手順

副業でよく混ざるのは、「売れるか」と「売ってよいか」です。

売れるか

デザインや文章に魅力があるか、欲しい人がいるか、価格は妥当か。市場が判定します。

売ってよいか

規約・著作権・契約の条件を満たしているか。ルールが判定します。

先に「出す前に確認すること」を済ませて、それから「売上を伸ばす工夫」に移ってください。順番を分けるだけで、判断がぐっと落ち着きます。

使う場面

AIで作ったものを売るとき

文化庁の『AIと著作権に関する考え方について(令和6年3月15日)』では、生成AIの利用段階(出力・販売)について、こう整理されています。既存の著作物との「類似性」と「依拠性」が認められれば、通常の著作権侵害と同じように判断される、というものです。

つまり「AIが作ったからOK」にはなりません

どこまで使えるか、何が禁止かは、サービスごとの規約でも決まります。たとえばOpenAIでは、個人向けサービスには利用規約が、ChatGPT EnterpriseやAPIなどにはBusiness Termsが適用されます。売り出す前に、自分が使っているサービスと契約に対応する公式ページを開いてください。

著作権そのものの考え方は、この章の「AI生成物の著作権は誰のもの?」と「著作権・利用規約のキホン」でくわしく扱っています。

クライアントに「AIを使いました」と伝えるかどうか

経済産業省・総務省の『AI事業者ガイドライン(第1.2版)』は、AIを使う側が検討する事項として、透明性や関係者への情報提供を挙げています。ただし、何をどこまで伝えるかは、利用目的、リスク、契約、当てはまる法令に応じて考えるものです。

AIを使ったら必ず一律に開示する、という決まりがあるわけではありません。まず契約や発注条件を見て、書かれていなければ発注者に確認してください。この順番なら迷いません。

パターン開示の目安
契約書で「AI使用禁止」が明記されているそもそも使わない
契約書で「AI使用時は事前承諾」と明記使う前に必ず確認・記録
契約書にAIに関する記載なし事前に発注者へ確認するのが安全(後出しトラブル回避)

顧客の情報をAIに入れてよいか

個人情報保護委員会は2023年6月、生成AIサービスへの個人データの入力について注意を呼びかけました。個人情報取扱事業者は、その入力が利用目的の範囲内かどうかを確認する必要があります。

本人の同意なく入力する場合は、提供している事業者が、そのデータを応答の生成以外の目的(機械学習など)で扱わないかどうかを確認してください。

顧客の氏名・住所・連絡先、社内の未公開情報、契約書の下書きは、扱いを確かめないままAIへ貼り付けないでください。くわしくは、この章の「情報漏洩のリスクと対策」で扱っています。

納品するものの中身は、人が確かめる

AIは、それっぽいけれど事実と違う内容を、自然な文章で書いてしまうことがあります。これをハルシネーションと呼びます。

経済産業省の2026年版の手引きは、人を支援・補助するAIについてこう整理しています。利用者が出力の正確性・適切性を評価し、必要な情報収集や利用上の措置を行うことが求められる場合がある、というものです。第三者の権利を害するおそれがある用途では、人による最終確認も重要だとしています。

納品物に求められる品質や検収の条件は、契約によって変わります。「ハルシネーションを減らす5つのコツ」と「ファクトチェックの基本」で書いたとおり、大事な数字・固有名詞・日付・法律の話は、人が一次情報で裏取りしてから納品しましょう。

クラウドソーシングや販売サイトを使うとき

クラウドソーシングや販売プラットフォームを使うときは、利用規約、案件ごとの条件、発注者との契約を、それぞれ別に見る必要があります。

ランサーズの公式FAQは、生成AIを使う場合も、既存著作物との類似性・依拠性、指定のファイル形式、修正対応の可否を確認するよう案内しています。

とはいえ、AIを使ってよいかどうかや開示の条件が、このFAQだけで一律に決まるわけではありません。仕事を受ける前に、その時点の公式規約と、個別の案件・契約の条件を確認してください。

著作権でも、開示でも、機密情報でも、品質でも、最後に判断し、自分の名前で世に出すのは店の責任者です。AIは、そこまでの作業を速くしてくれる道具です。

やってみよう

仕事で使う前に習慣にしたい3つ

これで「AIの基本的な使い方」の章はおしまいです。プロンプトの組み立てからハルシネーション、著作権、情報漏洩、所有権、オプトアウト、仕事での使い方まで、ひととおり通ってきました。ここまで読んだ人は、AIを「なんとなく」ではなく「分かったうえで」使える場所に立っています。

次は最後の章、「用語集」です。これまでの記事にちらっと出てきた専門用語(トークン・ファインチューニング・RAGなど)を、辞書のように引ける形で短くまとめています。読み返すときの相談相手として使ってください。

よくある質問

Q. AIで作った文章や画像を、売ってもいいですか?
A. AIが作ったからよい、とはなりません。既存の著作物との類似性と依拠性が認められれば、通常の著作権侵害と同じように判断されると整理されています。使っているサービスの商用利用の条件も、売り出す前に確認してください。
Q. クライアントに、AIを使ったと伝える必要はありますか?
A. 一律に開示する決まりがあるわけではありません。まず契約や発注条件を見て、記載がなければ発注者に確認するのが安全です。禁止や事前承諾が定められているなら、それに反して使ってはいけません。
Q. 発注者には、何を聞いておけばいいですか?
A. 3点で十分です。下書きやアイデア出しにAIを使ってよいか、納品物にAI生成の部分が含まれる場合にどこまで伝えればよいか、入力してはいけない資料や情報があるか。やりとりは記録に残してください。
Q. AIを使えば、副業ですぐ稼げますか?
A. 収入が約束されるわけではありません。売上を左右するのは、スキル、販売先、価格の付け方、納期の管理、顧客対応、規約を守れているかです。はじめは小さな案件で手順をひととおり確かめてから広げてください。

公開: 更新: ✓ 公式情報と照合:

参考ソース

判断クイズ

副業でAIを使うとき、「売る・見せる・伝える」を自分で判断できますか?

3問です。答えるとその場で解説が出ます。全問終えたら、「回答を記録する」で学習の記録に残せます。

1. AIで作ったイラストが評判よく、ネットで販売したくなりました。まず何を見ますか?
2. 受注した記事の下書きにAIを使いたい。契約書にはAIについて何も書かれていません
3. 顧客リストをAIに貼って、宛名の表記を整えたい。どうしますか?

全問に答えると、回答を記録できます。

残るのは「答えたかどうか」だけで、正解数は保存されません。この端末の中だけに残り、別の端末には引き継がれません。

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