「学習に使わない」設定の重要性
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ざっくり言うと
AIに入力した文章は、サービスや契約、設定によっては「次のAIを賢くするための勉強の材料」に使われることがあります。仕事で使うなら、使い始める前にデータの扱いを確認してください。
選べるなら、「学習・モデル改善に使わせない」設定にしておくのが基本です。入れる前に決めておくほど、あとで困りません。
契約の形によって、学習に使われるかどうかは大きく変わります。APIは、プログラムからAIを呼び出す仕組みのことです。
- 個人プラン(無料・有料)
サービスごとの差が大きいので、自分で設定を確認してください - 法人プラン(Enterprise / Business等): 主要なサービスには、業務データを既定で学習に使わない条件があります。それでも契約の確認は必要です
- API
OpenAI・Anthropic・xAIは既定で学習に使いません。Gemini APIは、無料サービスと有料サービスで扱いが違います
いちばん見落としやすいのは、個人プランの初期設定です。
イメージ
ここで言う「学習に使われる」は、入力した文章がそのまま他の人に表示される、という意味ではありません。AIの中身(モデル)を作り直すときの、材料の一部として扱われるという話です。
とはいえ、いちど材料に入ってしまうと、あとから取り出せません。この一方通行が、ちょっと怖いところですよね。入れる前に止めるのがいちばん安全です。
正確には
各社のポリシーは変わります。ここでは、設定の有無とレベル感だけを整理します。メニューの位置や最新の文言は、必ず各ツールの公式ヘルプで確かめてください。
オプトアウトとオプトインの違い
「オプトアウト」は、初期設定で入っている状態から、自分で「外してください」と申し出ることです。反対に「オプトイン」は、初期状態では入っておらず、自分で「入れてください」と申し出る言葉です。
オプトアウトは自分から抜ける申告、オプトインは自分から入る申告だと覚えておくと迷いません。
2026年7月27日時点の大まかな傾向は、次のとおりです。個人プランは、設定と同意の状況を見ないと判断できません。法人プランや業務向けのAPIは、既定で学習に使わない扱いが多くなっています。ただし、Gemini APIの無料サービスのような例外もあります。
ツールとプラン別の早見表(2026年7月27日時点)
各社の公式ドキュメントをもとにまとめました。詳しい内容と最新版は、必ず公式ページで確かめてください。
| ツール | 個人(無料 / Plus等) | 法人プラン | API |
|---|---|---|---|
| ChatGPT(OpenAI) | 会話がモデル改善に使われることがあります。Data Controlsの「Improve the model for everyone」をオフにすると、新しい会話は学習に使われません。Temporary Chatも学習の対象外です | Business / Enterpriseは既定で学習に使われません | 既定で学習に使われません |
| Claude(Anthropic) | モデル改善を許可した場合、安全性レビューの対象になった場合、フィードバックを送った場合などに使われることがあります。Privacyの「Help Improve Claude」で設定を確認してください | 商用条件が適用されるTeam / Enterpriseの顧客コンテンツは学習に使われません | 商用規約では、顧客コンテンツを学習に使いません |
| Gemini(Google) | 「Keep Activity」がオンなら、保存された会話などが、人のレビューを伴うサービス改善やモデル学習に使われることがあります。オフにしてフィードバックを送らなければ、新しい会話はAIモデルの改善に使われません | Google WorkspaceのGeminiは、許可なく顧客データをモデル学習に使いません | Gemini APIの無料サービスは、改善や人のレビューに使われることがあります。有料サービスは製品改善に使われません |
| Grok(xAI) | ログインして使うときは、Settings → Data Controls →「Improve the model」(grok.comはSettings → Data)でオフにできます。Private Chatも学習の対象外です。X上のGrokは、X設定 → Privacy & Safety → Data sharing and personalization →「Grok & Third-party Collaborators」で管理します。ログインせずに使う場合は、一部の地域(EU・英国を除く)でオプトアウトできません | 法人・エンタープライズ顧客のコンテンツは、モデル改善に使いません | 明示的な許可なしには学習に使いません |
個人プランは、どのサービスでも自分で設定を確認してください。とくにGeminiとGrokは、同じツールの中でも扱いが割れます。Geminiはアプリとの違いに加え、APIの無料・有料でも変わります。Grokは単体で使うときと、X上で使うときとで見る設定が別です。
法人プランとAPIは強く守られていることが多いです。それでも、プラン名だけで決めつけず、契約と公式ヘルプを確認してください。
学習をオフにしていても、評価ボタンなどでフィードバックを送ると、その会話がモデル改善に使われることがあります。機密の情報を含む会話では、フィードバックも送らないでください。
法人プランとAPIで扱いが違うのはなぜ?
法人プランやAPIの土台にあるのは、会社と会社の契約(利用規約やデータ処理契約)です。法人のお客さまのデータを勝手に学習に使えば、契約違反や情報漏洩になります。それではビジネスとして続きません。
一方、個人プランは、一人ひとりが規約に同意して使う前提です。そのため「改善に使う場合があります」と規約やプライバシー設定に書いたうえで、設定で抜けられるようにしている例が多くなっています。ログインしたら、まずデータの利用設定まで開いてみてください。
注意点
やってみよう
自分のプランを確かめる
「入力は、自習室に置いた書類」というイメージさえ持っていれば、AIを仕事に取り入れるときの動き出しが変わります。次は同じ章の「情報漏洩のリスクと対策」「個人事業主が業務でAIを使う時の注意点」へ進むと、話がつながって理解しやすくなります。
よくある質問
- Q. 入力した文章を、学習に使わせないようにできますか?
- A. サービスによっては、設定で学習の対象から外せます。個人プランは差が大きいので自分で確認してください。法人プランや業務向けのAPIは、既定で学習に使わない扱いが多くなっています。
- Q. オプトアウトとオプトインは、何が違うのですか?
- A. オプトアウトは、初期設定で入っている状態から、自分で外してくださいと申し出ることです。オプトインは、初期状態では入っておらず、自分で入れてくださいと申し出ることです。
- Q. 学習をオフにすれば、機密情報を入れても大丈夫ですか?
- A. 大丈夫とは言えません。サービス運営上の保存、セキュリティの確認、不正利用への対策など、別の目的で一定期間扱われることがあります。学習対策と情報漏洩対策は、似ていますが別のチェックです。
- Q. 先に使ってみて、あとから設定を変えても間に合いますか?
- A. 間に合わないことがあります。設定を変える前に入力した内容は、すでに学習に使われた可能性があり、学習済みのモデルを元に戻せるわけではありません。設定を入れてから、本番の内容を入力してください。
公開: 更新: ✓ 公式情報と照合:
参考ソース
- OpenAI - How your data is used to improve model performance(公式情報)
- OpenAI - Enterprise privacy at OpenAI(公式情報)
- Anthropic - Privacy Policy(公式情報)
- Anthropic Privacy Center - Is my data used for model training?(公式情報)
- Anthropic Privacy Center - Model improvement privacy settings(公式情報)
- Anthropic - Commercial Terms of Service(公式情報)
- Google - Gemini Apps Privacy Hub(公式情報)
- Google AI for Developers - Gemini API Additional Terms of Service(公式情報)
- xAI - Privacy Policy(公式情報)
- xAI - Consumer FAQs(公式情報)
- X Help - About Grok(公式情報)
- xAI Docs - API Security FAQ(公式情報)
判断クイズ
自分の入力が学習に使われていないか、自分で答えられますか?
3問です。答えるとその場で解説が出ます。全問終えたら、「回答を記録する」で学習の記録に残せます。
全問に答えると、回答を記録できます。
残るのは「答えたかどうか」だけで、正解数は保存されません。この端末の中だけに残り、別の端末には引き継がれません。
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