ホームページ制作会社と連絡が取れないときは?管理を引き継ぐための確認と相談先

ホームページを作った会社と連絡が取れなくても、別の担当者へ管理を引き継げる場合があります。
最初に確かめたいのは、ドメインとサーバーを誰が契約しているか、自社でどの管理画面に入れるか、契約の期限がいつかです。
新しい制作会社へ頼むだけで、契約や管理権限まで自動的に移るわけではありません。
まずサイトとメールを使い続けるために必要な情報を集め、その後で、現在の環境を引き継ぐか、別の環境へ移すかを判断します。
返信を待つ間に、止まると困るものと期限を確認する
会社案内の文章を直せないことと、ドメインの契約が切れそうなことでは、急ぐ理由が違います。
次のうち、いま起きていることを先に整理してください。
- ホームページは表示できているか。
- 普段使うメールの送受信や、問い合わせの受信に異常がないか。
- サーバーやドメインの更新・支払いに関する通知が届いていないか。
- すぐに直す必要のある料金、営業時間、連絡先が掲載されていないか。
- 制作会社へ最後に連絡した日時と、返事が必要な期限はいつか。
まず担当者個人への連絡だけでなく、契約書や以前の請求書に載っている代表窓口も確認します。
送った日時と内容を残し、「更新期限が近いので、契約状況と引き継ぎ方法を知りたい」など、必要な回答を具体的に伝えます。
その間も、契約先が分かるものは自社で確認を進めて構いません。
期限が迫っている場合は、制作会社の返信だけを待たず、ドメインやサーバーの契約先へ、契約確認に必要な手続きと提出資料を問い合わせます。
すでに身に覚えのないページや転送があるときは、通常の引き継ぎと分けて扱ってください。
異常の日時と画面を記録し、サーバー会社や対応できる専門家へ連絡します。
改ざんが確認された場合は、訪問者に被害が広がらないよう、管理者やサーバー会社と連携して公開を止め、ログなどを保全してください。
原因が分からないまま上書きすると調査に必要な記録を失うことがあるため、警察庁の改ざん対応案内にあるログ等の保全も踏まえて進めます。
「ホームページの管理」を六つに分けて探す
制作会社へまとめて支払っていても、ホームページを動かす契約や権限は一つとは限りません。
例えば、WordPressには入れても、サーバーの契約変更はできないことがあります。
パスワードを思い出す前に、何の情報が不足しているかを分けると相談先が見えてきます。
| 管理するもの | 探す情報 | 確認する理由 |
|---|---|---|
| ドメイン | 登録者、管理会社、更新期限、請求先、連絡先 | 現在のアドレスを継続できるか、誰が変更を申請できるかを確かめる |
| サーバー・公開サービス | 契約者、サービス名、契約番号、管理画面、支払状況 | サイトのデータにアクセスできるか、契約を続けられるかを確かめる |
| 編集画面 | WordPressなどの管理画面、自社アカウント、権限 | 文章の編集と、利用者・設定の管理のどこまでできるかを確かめる |
| メール・フォーム | メールの契約先、使っているアドレス、通知先、送信サービス | サイトの移動で日常業務のメールや問い合わせが止まらないようにする |
| サイトのデータ | ソースコード、画像、記事データ、バックアップ、操作資料、利用契約 | 何を引き継ぎ、変更・再利用できるかを確かめる |
| 解析・外部サービス | Search Console、アクセス解析、予約・決済などの契約と管理者 | サイト本体以外の機能や計測を引き継ぐ |
最初は空欄があっても構いません。
社内のメールでサービス名や「契約」「更新」「請求」を探し、以前の担当者が受け取った納品書や引き継ぎ資料も確認します。
「ログイン情報はあるが、誰の契約か分からない」といった状態も、そのまま記録してください。
管理画面に入れること、契約者であること、データを他社へ渡してよいことは、それぞれ別の確認事項です。
引き継ぎやすさは、契約と権限の状態で変わる
自社名義で、管理画面に入れる場合
現在の契約を維持し、別の制作・保守担当者へ作業を依頼できるか確認します。
担当者が変わるだけなら、サーバーの引っ越しやサイトの作り直しまで必要とは限りません。
新しい担当者に現状を調べてもらい、必要な作業と権限を決めてからアクセスを渡します。
個別のユーザーを招待できるサービスなら、自社のアカウントを残したまま、必要な範囲の権限を追加する方法が使えます。
自社名義だが、ログインできない場合
契約先が定めるアカウント回復や登録情報確認の手続きを調べます。
契約番号、会社名、請求書、登録メールアドレスなど、何を求められるかは事業者と契約状況で異なります。
登録メールアドレスが使えない場合も含め、まず公式のサポート窓口へ相談してください。
制作会社が使っていたアカウントを、自社の判断だけで取り戻せるとは限りません。
制作会社名義、または名義が不明な場合
契約者変更、ドメインの登録者変更、サーバーの移転、データの受け渡しのうち、何が必要かを切り分けます。
例えばJPドメイン名では、登録した組織や人である「登録者」と、登録・管理の窓口となる「指定事業者」が区別されています。
JPRSの指定事業者制度では、登録者がドメイン名の管理を別の指定事業者へ変更する場合の連絡先も説明されています。
これはJPドメイン名の制度の説明で、すべてのドメインや名義変更に同じ手続きが使えるという意味ではありません。
自社が登録者か、契約上どのような権限があるかを確認し、利用中の事業者へ具体的な手続きを尋ねます。
請求先やサイトの表示名だけから、登録者・契約者を決めつけないようにしてください。
契約解釈や権利の争いが必要になった場合は、技術作業を依頼する会社とは別に、契約を扱える専門家への相談も検討します。
サーバーを移すときは、メールの行き先も確かめる
引き継ぎのためにサーバーを変えることになったら、ホームページとメールを一緒に使っているか確認します。
同じドメインでも、ホームページは制作会社のサーバー、メールは別のサービスという構成もあります。
DNSは、ドメインに対してホームページやメールの接続先を指定する仕組みです。
設定を変更するときにメールの情報まで消してしまうと、サイトが表示できてもメールを受け取れなくなるおそれがあります。
エックスサーバーの移転手順でも、Webサイトとメールの移行内容を確認し、必要な準備をしてからDNSを切り替える流れが案内されています。
同資料では、サーバーを移すことと、ドメインの契約を管理する会社を変えることも区別されています。
「制作会社を変える」「サーバーを移す」「ドメインの管理会社を変える」は、別々に必要性を判断する作業です。
どれも一度に行う前提にせず、いま管理できない部分を解消する方法を選びます。
引き継ぎ先には、サイトとメールの現在の接続先、切り替える対象、問題があった場合に戻す方法を説明してもらってください。
移行先で必要な動作を確認する前に、旧サーバーやドメインを解約しないことも大切です。
別の制作会社には、まず「現状調査と引き継ぎ」の相談をする
情報がそろわない段階で「すべて移してください」と依頼すると、何ができて何ができないかを判断しにくくなります。
最初は、現状を調べられるか、その調査に何が必要か、調査自体の費用があるかを確認します。
相談内容は、次の程度で十分です。
ホームページの管理を依頼していた制作会社と連絡が取れず、今後の修正と管理を引き継ぎたいです。
サイトURL、最後に連絡が取れた時期、分かる契約先、ログインできる管理画面、近い更新期限をお伝えします。
現在の環境を維持して引き継げるか、まず確認が必要なことと費用をご案内いただけますか。
この文例は相談内容を整理するための例です。
最初の問い合わせにパスワードや認証コードを含めず、確認を依頼する相手と共有方法を決めてから渡してください。
見積もりでは、調査、バックアップ、権限の引き継ぎ、必要な修正、移転、引き継ぎ後の保守を分けて確認します。
「管理を引き受ける」に含まれる仕事を、双方で具体的にしておくためです。
WordPressなら、バックアップは記事の控えだけでなく、通常の復旧に必要なファイルとデータベースがそろっているか確認します。
対象の違いは、WordPress公式のバックアップ解説にも示されています。
修正するか作り直すかは、権限や構成が分かった後で、修正とリニューアルの判断基準を使って比較できます。
引き継ぎ完了は「新しい人がログインできた」で終わらせない
引き継ぎの最後には、自社で次の内容を確認します。
- 契約名義、請求先、更新通知の宛先を把握できている。
- 自社の責任者が必要な管理画面へアクセスでき、アカウントの回復方法も分かる。
- サイト・メール・フォーム・必要な外部機能を、合意した方法で確認できている。
- データとバックアップの保存場所、復元する担当者が決まっている。
- 今後の更新、障害時の連絡、契約終了時の引き継ぎ範囲が分かる。
- 旧担当者のアクセスを、契約と連携への影響を確認して見直している。
フォームや決済を試す場合は、通知先や実際の予約・売上への影響を確認し、テスト方法を決めてから行います。
以前の管理者を先に削除して、自社も入れなくなる状態は避けてください。
新しい権限と回復方法を確かめ、引き継ぐ側が必要な作業をできると確認してから、不要なアクセスを整理します。
引き継ぎ後のWordPress管理は、サーバー会社と保守担当の役割分担も確認すると、更新や障害対応の担当を決めやすくなります。
制作会社から受け取る資料や権限の詳しい確認には、ホームページの受け取りチェックも使えます。
管理の状況が分からない段階でも、相談は始められます
まず必要なのは、急いで別のサイトを作ることより、いま使っているアドレス・メール・データを維持できる条件を知ることです。
全部の項目を自分で解決してから依頼する必要はありません。
Studio Attraitへは、お問い合わせから、サイトURLと困っていること、分かる範囲の契約・管理状況をお知らせください。
現在の環境を確認し、引き継ぎや改善について対応できる範囲をご相談いただけます。
契約変更やアカウント回復の可否は各事業者の手続きによるため、必ず回収できると約束するものではありません。








