ざっくり言うと

GPT(ジーピーティー)とは、OpenAIが開発している基盤モデルのシリーズ名です。基盤モデルというのは、いろいろなサービスの土台として使われるAI本体のことだと思ってください。

名前は、Generative Pre-trained Transformerという英語の頭文字を並べたものです。「生成する」「事前に学習した」「Transformerという構造を使う」という、もともとの設計の考え方がそのまま名前になっています。

GPTは、ひとつの決まった製品の名前ではありません。世代や用途の違うモデルがいくつもあります。提供中のモデル名、扱える入力と出力、使えるツール、料金は、そのつど更新されます。

ツールの紹介や見積書で「GPT搭載」という言葉を見かけたことはありませんか。あれは「このシリーズのどれかを使っています」という程度の説明です。どのモデルかまでは、その一言では分かりません。

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ですから、GPTとChatGPTは同じものではありません。ChatGPTは、Webやアプリから使うAIアシスタントのサービスです。

GPTモデルのほうは、そのChatGPTを支える側で使われるほか、APIを通して自分の会社のアプリに組み込むこともできます。

正確には

GPTという3文字は、次の3つの言葉の頭文字です。

単語意味この名前で表していること
Generative生成する入力に応じて新しい出力を作る
Pre-trained事前学習した個別の依頼を受ける前に、広いデータからパターンを学ぶ
Transformerモデル構造の名前Attentionという仕組みを中心にしたニューラルネットワークを使う

OpenAIが最初に出したGPTの論文では、次の2つを組み合わせました。ラベルのついていない大量の文章で言語モデルをまず学習させ、そのうえで個別の作業向けに追加の調整をする、という進め方です。

その後のモデルでは、学習のやり方も、扱える入力と出力も、使えるツールも広がりました。頭文字の意味が分かっても、いま提供されているモデルの仕様までは、そこから決まりません。

Transformerという構造と、次の言葉を当てるしくみ

Transformerは、2017年の論文『Attention Is All You Need』で発表されたモデル構造です。文章のどの部分とどの部分が関係しているかを、Attentionという仕組みで扱います。この論文は、順番に並んだデータを効率よく処理できることを示しました。

GPT系の文章づくりでは、トークンの並びをもとに、次のトークンを予測する処理が土台になります。トークンは、文章を細かく区切ったかたまりのことです。

「次の単語を当てている」と説明されることもありますが、トークンと単語は必ずしも同じではありません。

ただし、次のトークンの予測だけでGPTの振る舞いを説明し切ることはできません。追加の学習、答えを出すまでの処理、画像の入力、検索やコードの実行など、組み合わされる機能はモデルや製品ごとに違います。

GPTはLLMの一種で、LLMのすべてがGPTではありません

GPTは、OpenAIが開発しているモデルのシリーズ名です。LLM(大規模言語モデル)全体を指す一般名ではありません。

開発元モデルシリーズの例
OpenAIGPT
AnthropicClaude
GoogleGemini
MetaLlama

「GPTはLLMの一種で、LLMのすべてがGPTではない」と覚えておくと、話が混ざらずにすみます。

なお、GPTモデルには画像や音声も扱えるものがあります。「GPTは文字だけ」とも限りません。

使う場面

「GPT対応」と書いてあっても、中身はまちまち

GPTには、世代、性能、用途、提供が始まった時期の違うモデルがあります。名前が似ていても、入力できる形式、使えるツール、出力の上限、知識カットオフ、いま使える状態かどうかは、同じとは限りません。

GPTとChatGPTの違い

項目GPTChatGPT
正体OpenAIのモデルシリーズOpenAIのAIアシスタントサービス
主な利用経路APIやOpenAI製品の内部Web、デスクトップ、モバイルアプリ
含まれるもの学習済みモデルとその能力会話画面、ファイルや画像の扱い、各種ツールなど
更新の単位モデルの追加・更新・廃止製品の機能、画面、利用プランなど

公式の情報を読むときは、何についての更新なのかを分けると迷いません。

  • モデル名・性能・知識カットオフのこと→OpenAI APIのモデルページ
  • ChatGPTの画面・機能・プランのこと→ChatGPTの公式ヘルプ
  • 自分の会社のアプリへの組み込み方→OpenAI APIの開発者向けドキュメント

ChatGPTに表示されるモデルや機能と、APIで指定できるモデルは、同じ一覧とは限りません。ChatGPTの更新のお知らせをAPIの仕様として読んだり、APIのモデル名だけでChatGPTの画面の機能を決めつけたりしないでください。

注意点

関連用語

  • LLM(大規模言語モデル) — 文章を扱うAI本体の大きな分類。GPTもその一種
  • Transformer — 名前のTに当たるモデル構造
  • トークン — モデルが文章を処理するときの単位
  • 生成AI — 新しい内容を作り出すAIの総称
  • API — プログラムからモデルを呼び出すための窓口

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