ざっくり言うと
WindowsでAIにファイルを触らせる前に、いま開いているフォルダの場所を確かめてください。そこがOneDriveの中なら、直した分も消した分も、他の端末や共有相手へそのまま届きます。場所と権限を先にAIへ伝えるだけで、手順のズレはかなり減ります。
事故の原因は、難しい設定の間違いとは限りません。「自分のパソコンの中だけの話」だと思っていた場所が、実は外へつながっていた。だいたいこの形です。
つながり先は、クラウド、社内の共有フォルダ、同じアカウントで使っている別のパソコン。どれも見た目はふつうのフォルダです。アイコンを眺めても区別はつきません。
だから、頼む前のひと手間が効きます。どこで、何を、どこまでやってよいのかをAIへ渡しておくと、あとで慌てる場面が減ります。
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正確には
Windowsでつまずく場面は、だいたい決まっています。よくあるものから確認してください。
消した分がそのまま他の端末へ届く
OneDriveのフォルダは、手元のパソコンとクラウドを同じ状態にそろえ続ける仕組みです。足したファイルはクラウドにも増え、消したファイルはクラウドからも消えます。他の人と共有しているフォルダなら、相手の画面からも消えます。
AIに「いらないファイルを整理して」と頼んだとき、その場所がOneDriveなら、整理の結果は自分のパソコンだけでは終わりません。
いま開いているフォルダが同期の中かどうかは、エクスプローラーの上にあるアドレス欄で分かります。「OneDrive」の文字が入っていれば同期の中です。ファイルの一覧に雲のマークが並んでいるときも同じです。
どこまで触らせるかの決め方は、AIが触れる範囲を決めるにまとめています。
ごみ箱に残らない消え方がある
「消してもごみ箱から戻せる」は、いつでも成り立つわけではありません。社内の共有フォルダやネットワーク上の場所にあるファイルは、消しても手元のごみ箱に入らないことがあります。AIに命令文で消してもらったときも同じです。
戻せるかどうかを確かめられるのは、消す前だけです。
「管理者として実行」を求められても、すぐには従わない
AIの手順に「管理者として実行してください」と出てくることがあります。ここはいったん止まるところです。管理者権限は、ふだんより強い権限です。パソコンを守っている仕組みを飛び越えて、ふだんは触れない場所まで書き換えられるようになります。
止まったら、こう聞き返してください。
なぜ管理者権限が必要なのか、理由を説明してください。使わずに済む方法があるなら、そちらを先に出してください。
理由をきちんと説明できないなら、その手順は見送ってかまいません。急いでいるときほど、この一拍が効きます。
デスクトップとダウンロードには仕事のファイルが残っている
デスクトップとダウンロードフォルダには、見積書、請求書、お客さんから届いた添付ファイルが、そのまま残りがちです。ここをAIの作業場所にすると、見せるつもりのなかったものまで見える状態になります。
デスクトップで右クリックして、新規作成からフォルダを1つ作ってください。今日の作業に使うファイルだけをそこへコピーして、AIに見せるのはその中だけにしてください。
日本語やスペースの入った名前でずれる
Windowsでは「見積書 山田商店.xlsx」のような名前がふつうです。ところがAIが出す命令文では、スペースのところで名前が切れて、別のファイルとして扱われることがあります。引用符で囲む書き方が必要になるためです。
「そんなファイルはありません」と言われたら、まずここを疑ってください。ファイル名をそのまま貼って、「この名前にはスペースと日本語が入っています」と一言添えると、扱い方が変わります。
エンジニア向けの補足
Windowsには、命令文を打つ画面が何種類もあります。PowerShell、コマンドプロンプト、Git Bash、WSL2のLinux環境などです。同じ目的でも書き方が違うので、どれを使っているかを最初にAIへ伝えてください。
CodexはWindowsのサンドボックスを利用できます。公式ドキュメントではWindows 11が推奨で、最新状態のWindows 10はベストエフォート対応です。WSL2を使い、Linux側のサンドボックスで作業する手もあります。Claude Codeでは、Windows固有の注意としてWebDAVパスのリスクが挙げられています。
注意点
強い操作を選びたくなるとき
うまくいかないときほど、強い操作を選びたくなります。管理者権限、まとめて削除、フォルダごと移動。ですが、先に見る順番を決めておけば、その流れに入りにくくなります。
- いま開いているフォルダはどこか
- そこはOneDriveや共有フォルダの中か
- 対象のファイルをWordやExcelで開いたままにしていないか
- 消えたときに戻せる場所があるか
3つ目は見落としやすいところです。アプリで開いたままのファイルは、削除も上書きもできず、AIの作業が途中で止まります。ファイルを閉じてから頼み直してください。
やってみよう
Windowsで安全に進められるかどうかは、設定より先に、伝え方で決まります。いま開いている場所と、触ってよい範囲を伝えるだけで、提案される手順のズレは減ります。次にAIを開くときは、フォルダの場所を確かめるところから始めてください。