ざっくり言うと

守ってほしいことは、毎回口で伝えなくても大丈夫です。AIが会話の最初に読む場所へ、一度だけ書いておけます。「触るのはこのフォルダだけ」「顧客名簿は開かない」「送信の前は必ず確認」。この3つから始めてください。

作業のたびに同じ注意を打ち込むのは、正直めんどうですよね。しかも忙しい日ほど書き忘れます。

そこで、注意書きを会話の外へ置いておきます。AIの設定画面や、作業フォルダに入れた指示メモがその置き場所です。ここに書いた内容は、新しい会話を始めるたびに自動で読まれます。一度書けば、言い忘れがぐっと減ります!

こうして会話の外に置いて、毎回自動で読み込ませる注意書きが、この記事でいう「常設ルール」です。

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正確には

標識を立てる場所

置き場所は、大きく2つ。使っているAIのタイプで、探す場所が変わります。

チャットで使うAI

設定画面に「カスタム指示」「プロジェクト指示」といった入力欄があります。ここへ書いた内容は、会話を新しく開くたびに自動で読み込まれるしくみです。仕事ごとにプロジェクトを分けておけば、案件ごとに違うルールも渡せますよ。

パソコン作業を任せるAI

作業フォルダの中に指示ファイルを置いておくと、起動したときに読み込んでくれる仕組みです。フォルダごとにルールを変えられるのが、地味に便利なところです。

呼び名はツールによって違います。使っているツールの説明で「カスタム指示」「プロジェクト指示」「指示ファイル」のどれかを探してみてください。見つかった欄が、この標識の置き場所です。

ルールは3つの部品でできている

ルールは、長さより中身です。短くても具体的なら効きますし、長くても曖昧だとAIは迷います。

次の3つをそろえて1行にします。

  1. 対象を書く
    顧客名簿、請求書フォルダ、本番サーバーなど
  2. 行動を書く:読まない、実行しない、先に確認する
  3. 理由を書く:秘密情報だから、消すと戻せないから

たとえば「請求書フォルダは読まない。取引先の情報が入っているから」。対象・行動・理由がそろって、初めてAIに効く一行になります。

反対に、「安全に使ってください」だけでは何も止まりません。何を、どうしてほしいのかが書かれていないからです。

理由まで書いておくと、半年後に読み返した自分にも意味が通ります。状況が変わったときに、そのルールを外してよいかどうかも判断できます。

増やすか迷ったときの決め方

ルールを足すか迷ったら、「失敗しても戻せるか」で考えてください。戻しにくい操作ほど、先に止めておく値打ちがあります。

迷う場面安全側の判断
秘密情報かもしれない読ませない
削除かもしれない実行前に確認する
本番に影響するかもしれない手順だけ作らせる
大量のファイルを変えるかもしれない対象一覧を先に出させる
よく分からない命令文が出てきた目的と影響を説明させる

エンジニア向けの本格設定

文章でお願いするより強い、機械で止める仕組みもあります。ここは開発の仕事をしている方向けの話です。当てはまらなければ読み飛ばして大丈夫です。

Claude Codeには、.envやsecrets/**のようなファイルを、そもそも読ませない権限設定があります。Codexでは、続けて守ってほしい方針をAGENTS.mdに書きます。サンドボックスの外で動かすコマンドを許可・確認・禁止に振り分ける.rulesもありますが、2026年7月27日時点では実験的な機能です。

どちらにもhooksがあります。決まったタイミングでコマンドを自動で走らせる仕組みです。便利な反面、自動で動かせるということは、危ない操作も自動で動くということです。Claude Codeの公式ドキュメントでは、設定しだいでデータ損失やシステム損傷につながると注意されています。

注意点

ルールは多いほどよいわけではない

ルールは、多ければよいわけではありません。細かい条文が並ぶと、AIも自分も読まなくなります。最初はこの3つだけで十分です。

  1. 秘密情報は読ませない
  2. 削除・公開・本番反映は先に確認する
  3. 大きな変更は、直す前に方針と対象ファイルを説明させる

書く中身と並んで大事なのが、そもそもどこまで触らせるかの線引きです。そちらはAIが触れる範囲を決めるにまとめてあります。先に作業フォルダを決めて、そのうえで中のルールをこの記事のやり方で書く、という順番が分かりやすいです。

パスワードや顧客情報そのものの置き場所は、パスワード・顧客情報をAIから守るを見てください。

やってみよう

しばらく使ったら、効いたルールは残し、読み飛ばされているルールは削ってください。標識も、多すぎると誰も見なくなります。ちょうどよい数は、使いながら決めていきましょう。