WordPress更新代行は何をしてくれる?作業範囲と費用の見方

WordPress更新代行を選ぶときは、何を更新するかに加え、更新前の準備、更新後の確認、不具合が出た場合の対応まで、料金に含まれる範囲を確かめます。
「WordPressを新しくする」という同じ説明でも、本体だけを更新する依頼と、古いテーマの修正やフォームの確認まで含む依頼では、必要な作業が違います。
金額を比べる前に、任せたい範囲をそろえると、安い・高いの判断がしやすくなります。
更新代行・不具合修正・保守は分けて考える
最初に、今回頼みたいことがどこまでかを整理します。
次の分類は、見積もりを確認するための分け方です。
サービス名だけで作業内容が決まるわけではないので、実際の契約と照合してください。
| 依頼したいこと | 確認する範囲 |
|---|---|
| 一度だけ更新したい | 対象の本体・テーマ・プラグイン・PHP、事前準備、作業後の確認 |
| 更新すると壊れる部分を直したい | 原因調査、古いコードの修正、製品の置き換え、データの引き継ぎ |
| 継続して管理してほしい | 更新の判断と実施、バックアップ、通知確認、定期報告、緊急対応 |
| すでに起きたトラブルを直したい | 障害の調査・復旧、必要に応じた改ざん等の専門調査 |
たとえば、更新したらフォームが動かなくなると分かった場合、更新ボタンを押す作業だけでは目的を達成できません。
フォーム側の修正や別製品への変更が必要なら、その作業と追加費用を確認します。
また、PHPの実行環境はWordPress本体とは別に変更するため、「WordPress更新一式」にPHPの変更まで含まれるかも明らかにします。
見積もりでは、作業の前・中・後を確認する
WordPress公式の更新手順でも、更新前のバックアップや、更新に失敗した場合の対応が説明されています。
見積書の「更新一式」を、次の工程へ分けて尋ねると内容が具体的になります。
| 工程 | 依頼前に聞くこと |
|---|---|
| 現状の確認 | 本体・PHP・テーマ・プラグイン、独自改修や既存不具合を調べるか |
| バックアップ | 何をいつ保存するか、元へ戻す方法と担当者まで確認するか |
| 事前のテスト | 本番と分けた環境を用意するか、どの機能を試すか |
| 更新作業 | どの製品をどの版へ変更するか、PHPも対象か |
| 更新後の確認 | 主要ページ、管理画面、フォーム、予約・決済などの確認を含むか |
| 問題が出た場合 | 作業を止める条件、修正と復旧の範囲、追加費用の決め方 |
| 完了報告 | 更新前後の版、確認した機能、未確認事項、残った課題が分かるか |
WordPressの全体を戻す準備には、通常、ファイルとデータベースの両方が必要です。
WordPress公式のバックアップ解説を踏まえ、「バックアップ取得あり」がどのデータを指すのか確認してください。
バックアップの取得だけを依頼するのか、不具合時の復元作業まで含めるのかも別の条件です。
保存の条件と復元の違いは、バックアップ・更新・復旧の範囲で詳しく確認できます。
また、フォームの「確認」が画面を開くだけなのか、テスト送信と通知の受信まで含むのかで、確かめられる範囲が変わります。
実際の顧客への通知や請求を発生させないテスト方法を、作業前に合意しておきます。
費用が変わるのは、更新ボタンの数だけではありません
同じページ数でも、使っている製品や改修内容で作業量は変わります。
費用を確認するときは、次の要素を分けて見ます。
事前に調べる量
現在の構成や保守記録が分かっているサイトと、制作会社が残した独自コードの所在も分からないサイトでは、調査から始める必要のある範囲が違います。
何年も更新していない場合は、PHPやデータベースの条件、拡張機能の対応状況を調べて更新経路を決める作業も必要です。
事前に渡す情報は、長期間更新していないWordPressの確認事項で整理できます。
WordPress公式の詳細な更新手順には、大きく版をまたぐ場合の段階更新についても説明があります。
「更新するだけなのに高い」と感じたら、見積もりに何の調査やテストが含まれているかを聞いてみてください。
更新に伴って直す量
新しい環境では動かない機能、配布が終わったプラグイン、直接書き換えられたテーマがある場合、単純な更新では済まないことがあります。
その際は、次の費用を分けてもらうと判断しやすくなります。
- そのまま更新できる部分の作業費。
- 問題の原因を調べる費用。
- コードや表示を直す費用。
- 別製品へ置き換え、データを移す費用。
- 必要な有料テーマ・プラグイン等の購入や契約費用。
調査するまで修正量が分からない場合は、まず調査範囲と費用を決め、結果を見て修正を依頼する形も検討できます。
追加作業を始める前に、内容・金額・納期の説明と承認を挟むことも合意しておきます。
確認する業務と、作業する条件
会社紹介だけのサイトと、予約・決済・会員機能を持つサイトでは、更新後に確認すべき業務が違います。
営業時間外の作業、作業中の受付停止、外部サービスとの調整、複数の関係者による確認が必要かも伝えてください。
見積もりの時点で分かっていなかった重要機能が後から出ると、必要な作業範囲も変わります。
二つの見積もりは、同じ条件へそろえて比べる
次は、説明用の仮例です。
- A案:本体とプラグインを更新し、トップページの表示を確認する。
- B案:対象製品を調査し、事前バックアップとテスト環境での確認を行い、更新後はフォームの受信まで確認する。
この二つは作業内容が違うため、金額だけでは比較できません。
A案にも必要な確認を追加するといくらか、B案に自社では不要な作業が含まれていないかを尋ねて、条件をそろえます。
一方で、項目数が多い見積もりが必ず適切とも限りません。
自社にない会員機能の検証など、対象外にできるものは理由を確認して整理できます。
比較するときは、少なくとも次の条件を一致させてください。
- 対象サイトと更新する製品。
- バックアップと復元の範囲。
- 事前テストと作業後に確かめる機能。
- 不具合修正の費用に含まれる範囲と、追加になる条件。
- 作業日時、停止の可能性、完了報告。
- 税込・税別、製品ライセンス等の別費用、継続費用の有無。
作業後に不具合が見つかった場合の連絡先と対応条件も確認します。
更新前からある不具合、今回の変更に伴う不具合、後日発生した別の問題を、どのように切り分けるかも重要です。
「何かあれば戻します」の内容も確かめる
復元できると言われた場合は、何を、いつの状態へ、どの範囲で戻すのかを聞きます。
バックアップ時点へ戻すことで、その後の投稿や予約などを失う場合があるためです。
たとえば、エックスサーバーのサーバー領域復元マニュアルには、対象データの上書きや、バックアップ後に作成されたファイル等の削除について注意があります。
これはそのサービスの仕様例であり、利用中のサービスでも同じとは限りません。
復旧手順を決めるときは、変更前の控えだけでなく、作業中に入った問い合わせ・予約・注文の扱いも確認します。
また、古い版へ戻すと、必要な修正まで元に戻る可能性があります。
復旧したら終わりにせず、その後にどう更新を完了させるかまで相談しておきます。
見積もり依頼には「困っていること」と「止めたくないこと」を添える
技術的な情報を全部そろえる必要はありません。
最初は、次の内容が分かると依頼先が範囲を判断しやすくなります。
- サイトURLと、使っているサーバー会社。
- 最後に更新した時期や、届いている通知。
- 今起きている不具合と、過去に更新で困ったこと。
- 問い合わせ・予約・決済など、維持したい機能。
- 希望する作業時期と、停止を避けたい時間。
- 自社にある管理権限、制作資料、バックアップの情報。
不明なものは、そのまま「分からない」と書いて構いません。
見積もりを依頼する段階では、パスワードを通常の問い合わせ本文に書かず、必要な調査と共有方法を決めてから渡します。
依頼内容がまとまったら、「この範囲で何が確認でき、何が別の依頼になるか」が分かる回答を求めてください。
更新作業の進め方を詳しく確認したい場合は、WordPress・PHPのセキュリティ総合ガイドも参考になります。
まず更新の必要箇所を確認したい方へ
どの作業を見積もってもらえばよいか分からない場合は、Studio AttraitのWordPress無料診断で、更新状況やバックアップ、利用環境を確認するところから相談できます。
調査にはWordPressとサーバーのログイン情報が必要で、共有方法は申し込み後にご案内します。
初回は原則1サイト・1つのWordPress環境が対象です。
更新や修正は無料診断に含まれる作業ではなく、ご希望に応じて事前にお見積もりし、内容と金額を確認してから進めます。
侵入テスト・コード監査・改ざん調査や、サイト全体の安全性の保証は含みません。








