サーバー会社からPHP更新の通知が来たら?確認することと相談先

サーバー会社からPHP更新の通知が届いたら、まず確認したいのは、どのサイトが対象で、いつまでに、誰が何をする必要があるかです。
そのうえで、WordPressや追加機能が変更後のPHPで動くか、問題が起きたときに戻せるかを確認してから作業します。
PHPは、WordPressなどの処理をサーバー側で動かすために使われるプログラミング言語です。
PHPの実行環境を更新することと、WordPress本体を更新することは別の作業なので、通知の意味を取り違えないことが大切です。
「よく分からないからそのままにする」「通知が来たので、すぐ設定を切り替える」のどちらかを選ぶ必要はありません。
通知を整理し、必要な確認を頼むところから進められます。
最初に、通知の対象と期限を確かめる
まず、普段利用しているサーバー会社の公式サイトや契約者向け管理画面から、同じ案内を確認します。
差出人の表示名だけで本物と判断せず、メール内のリンク先でいきなりログイン情報を入力しないようにしてください。
通知を確認したら、次の項目を控えます。
| 確認すること | 読み取る内容 |
|---|---|
| 対象 | 自社サイトのドメイン、サーバー契約、対象となるPHPの版 |
| 理由 | 古い版の提供終了、セキュリティ修正、推奨版への変更など |
| 期限 | 自分で対応する期限と、事業者側の変更予定日時 |
| 実施者 | 自社で切り替えるのか、サーバー会社が自動で変更するのか |
| 影響と戻し方 | 同じ設定を使う別サイトへの影響、元の版に戻せる条件、問い合わせ先 |
たとえば「期限までに対応してください」と「指定日に自動で切り替えます」では、準備の仕方が違います。
自動切り替えでも、WordPressやフォームの動作確認までサーバー会社が済ませるとは限らないため、作業範囲を確認します。
担当範囲が曖昧なら、サーバー会社とWordPress管理の役割分担を確認します。
通知に重大な脆弱性への対応や近い期限が記載されていたら、その日のうちに管理担当者へ共有し、対応の優先度を判断してもらってください。
期限を過ぎた場合も、すでに何が変更されたかを確認せずに同じ操作を重ねないようにします。
PHPとWordPressは、別々に状態を調べる
WordPress本体は、ページや記事を管理するソフトウェアです。
テーマは表示のひな形、プラグインはフォームなどの機能を追加する部品で、それぞれPHPとの対応条件を持っています。
WordPress本体が新しくても、古いテーマやプラグインが変更後のPHPに対応していない場合があります。
WordPress公式のPHP互換性表で分かるのは主に本体の対応なので、追加した製品や独自のプログラムは、それぞれの提供元と確認する必要があります。
実際に、エックスサーバーの公式FAQでも、PHP切り替え後に表示されない原因として、テーマやプラグインの非対応が案内されています。
また、WordPressを使っていないサイトでも、問い合わせフォームなど一部の処理でPHPを利用している場合があります。
「WordPressではないから通知は無関係」と決めず、現在のサイト構成を制作・保守担当者に確認してください。
現在の版は、対象サイトと一緒に控える
管理者権限で確認できる場合、WordPressの標準的な管理画面では「ツール → サイトヘルス → 情報」に本体やサーバーの情報があります。
「WordPress」の項目で本体の版、「サーバー」の項目でPHPの版を確認し、対象URLと確認日を一緒に記録します。
サイトヘルスの公式説明も参考になりますが、古いWordPressや利用権限によっては、同じ画面が表示されないことがあります。
メニューが見つからない場合は、管理者に確認を依頼すれば十分です。
サーバー側の管理画面を見る場合も、契約全体の「利用できるPHP一覧」と、自社サイトが「現在使っているPHP」を取り違えないようにします。
たとえば、エックスサーバーのPHP切り替えマニュアルでは、変更するドメインを選び、現在の版と変更後の版を確認する流れになっています。
画面を開くことと設定を変えることは別なので、準備ができるまでは確認だけにとどめます。
どのPHPにすればよいかは、三つの条件で決める
「数字が一番大きい版」だけで更新先を選ぶと、サイト側の対応が追いついていないことがあります。
更新先は、次の三つを満たす候補から決めます。
- サーバー会社がその契約で提供し、利用を案内していること。
- 開発元や配布元から必要なセキュリティ修正を受けられること。
- WordPress本体・テーマ・プラグイン・独自機能で、対応状況を確認できること。
PHPには、開発元が定めるサポート期間があります。
PHP公式のサポート対象一覧で確認できますが、サーバー会社の独自の修正提供と、PHP開発元のサポート期間は分けて考えます。
管理画面で選択できることだけでは、長く使い続けてよい根拠にはなりません。
サーバー会社が古い系列へ独自に修正を提供している場合は、その対象と期限、自社の環境に適用済みかを確認します。
初心者がこの判断を一人で引き受ける必要はありません。
通知文と現在の構成を渡し、「今回の変更先で必要な機能が動くか」を制作・保守担当者に確認してもらいます。
切り替える前に、復旧手段と確認する機能を決める
変更前に用意したいのは、サイトの控えと、変更後の良し悪しを判断する基準です。
WordPressの一般的なサイトを戻すには、画像・テーマなどのファイルと、記事・設定などを保存するデータベースの両方が必要です。
これはWordPress公式のバックアップ解説でも区別されています。
「サーバーにバックアップ機能がある」という説明だけでなく、対象サイトのデータがいつ取得され、誰がどの手順で復元できるかを確認します。
控えの対象や復元条件は、バックアップ・更新・復旧の確認項目で詳しく整理しています。
できれば本番とは別のテスト環境で、変更後のPHPに切り替えて確認します。
複製先から実際の顧客へメールを送ったり、予約・決済の本番データを書き換えたりしないよう、外部連携の設定は複製を動かす前に担当者が確認します。
確認する機能は、サイトの用途に合わせて決めます。
- トップページと主要な下層ページが、PC・スマートフォンで表示できる。
- 問い合わせフォームの入力、完了表示、通知の受信ができる。
- 予約・購入・会員機能がある場合、その必要な流れが動く。
- 管理画面へログインし、普段必要な編集ができる。
- 変更後に新たなエラーが出ていない。
送信や決済を伴う確認は、担当者と合意したテスト用の方法で行います。
トップページが開くだけでは、フォームの送信や予約処理まで動くかは分かりません。
また、テスト環境と本番の条件が違えば結果も変わるため、本番へ反映した後の確認も必要です。
サーバー会社と制作会社には、別のことを尋ねる
サーバー会社には、通知とPHP環境について聞きます。
制作・保守会社には、その変更によってサイトの表示や機能に何が起きるかを聞きます。
| 相談先 | 確認したいこと |
|---|---|
| サーバー会社 | 対象環境、対応期限、自動変更の有無、選べる版、元に戻せる条件 |
| 現在の制作・保守担当者 | 本体・テーマ・プラグインの対応、独自改修、事前テスト、作業後の確認 |
| 新たに依頼する対応者 | 現状調査が可能か、必要な権限と資料、作業範囲、復旧を含む見積もり条件 |
| 自社の責任者 | 作業可能な時間、停止すると困る業務、費用と作業実施を承認する人 |
同じ会社が両方を担当する契約もありますが、サーバー契約があるだけでサイト側の修正まで含まれるとは限りません。
最初の相談では、次の内容があれば話を進めやすくなります。
- 対象サイトのURL。
- 届いた通知の件名・本文と、記載された期限。
- 現在の管理担当者や保守契約の有無。
- 予約・決済など、止めたくない機能。
- 分かる範囲での現在の版と、過去に更新で困ったこと。
パスワードは最初の問い合わせ本文へまとめて書かず、依頼先と安全な共有方法を決めてから渡してください。
「何を使っているか分からない」という項目も、そのまま伝えて構いません。
分からないことを無理に埋めるより、確認が必要な場所を明らかにする方が役に立ちます。
すでに表示がおかしい場合は、追加変更を止める
PHPを変更した後に表示が崩れたり、管理画面に入れなくなったりした場合は、変更日時、変更前後の版、エラー表示を控えて担当者へ連絡します。
元のPHPへ戻すことで解消する場合もありますが、契約上戻せるか、ほかの更新も行っていないかを先に確認します。
WordPressやデータベースも同時に変更していれば、PHPだけを戻して解決するとは限りません。
また、古い版に戻すことが必要なセキュリティ修正を失う場合もあるため、復旧後の対応まで決めておきます。
身に覚えのないページや別サイトへの転送がある場合は、単なる互換性の不具合と決めつけず、管理者とサーバー会社に状況を伝えてください。
改ざんが疑われるときは、警察庁が案内するログ等の保全と原因調査も必要になるため、自己判断で削除や上書きを繰り返さないことが大切です。
通知を読んでも判断できないときは
PHP通知への対応は、メールを読んだだけでも、切り替えボタンを押しただけでも終わりません。
対象・期限・担当者を決め、必要な準備をして、変更後の機能まで確認することが一つの対応です。
技術面の仕組みや更新の流れを詳しく知りたい場合は、WordPress・PHPのセキュリティ総合ガイドも参照できます。
自社の更新状況やバックアップが分からず、最初の確認を頼みたい場合は、Studio AttraitのWordPress無料診断へご相談ください。
診断にはWordPressとサーバーのログイン情報が必要で、共有方法はお申し込み後にご案内します。
初回は原則1サイト・1つのWordPress環境が対象で、更新や修正を希望する場合は別途お見積もりします。
侵入テスト・コード監査・改ざん調査や、サイト全体の安全性を保証するサービスではありません。








