書き出し
一匹目の猫が窓辺に来たのは、眠れなくなって三日目の夜だった。
四つの物語を、見開きの紙面で。
第一景
一匹目の猫が窓辺に来たのは、眠れなくなって三日目の夜だった。
第二景
閉館を知らせる貼り紙の前で、魚たちは今日も同じ速さで泳いでいた。
第三景
五回目の引っ越しの朝、姉は段ボールに「たいせつ」とだけ書いた。
第四景
停電の夜、隣人の声を初めて聞いた。壁越しではなく、窓越しに。
作品名・あらすじ・書き出しは、このデザイン見本のために作ったものです。
灰野いと。小説家。1990年生まれ。書店員として働きながら『灯りのない街で』を書き、同作で新人賞を受賞してデビュー。大きな事件の起きない話ばかり書いています。大きな事件がなくても、人の暮らしは変わっていく。そのことを書きたいと思っています。好きなものは、乾いた洗濯物のにおいと、閉店間際のスーパー。
机の上のものにも、それぞれ出番があります。
読書の途中に
お好きな章に、栞をはさめます。
次にひらいたとき、その場所から
つづきが読めます。
章見出しにある栞の印を押してください。
短編・エッセイ・書評の寄稿に加え、朗読会やトークイベントへの登壇もお受けしています。締切の2か月以上前にご相談いただけると、お引き受けしやすくなります。
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それでは、また次の一冊で。